できるだけ掃除のストレスのない家を建てたい。それなら、ホコリや汚れの目立たない床材を選びましょう。3年前にハウスメーカーで注文住宅を建てた日刊住まいライターが、玄関土間やLDK、洗面所の床といった、とくに気になる4つの場所で採用した床材を紹介。結果、「本当に困った日の掃除は、パスしても大丈夫!」と思えるようになりました。

家づくりではホコリやゴミが目立たない床に

わが家は、ハウスメーカーで建てた、2階建ての注文住宅。住み始めてそろそろ3年目を迎えます。

1階には玄関、LDK、趣味室、トイレが。2階には、浴室、洗面所、ランドリールーム、主寝室、子ども部屋、トイレ、来客用のスペースがあります。この家で夫、筆者、小学生の息子2人(9歳と7歳)の4人で暮らしています。

床にホコリがあるとつい目で追ってしまう筆者。とはいえ、掃除が好きなわけでもありません。たまに掃除をサボったとしても、気にならないようにしたい! そこで、家を建てる際に、4か所の床材をホコリやゴミが目立たない素材にしようと考えました。

その4か所とは以下の場所です。

・玄関の土間
・LDKの床
・トイレの床
・洗面所の床

では、どんな素材を選んだのか。順番に説明してきましょう。

玄関の土間:石や砂が目立たない濃い石目調のタイルに

毎日、子どもたちが帰ってくると、砂や石がすごく入ってくる土間。大人も庭作業をしたあとは、結構砂が散らばっています。

以前暮らしていた住まいの土間は、白い大理石調のタイルや、明るめベージュのタイル。そのときは砂や石がすごく気になって、頻繁に掃除をしていました。また、明るい色だとタイルの汚れも目立つなと感じていたのです。

 

そこでわが家を建てると決まったとき、土間のタイルは濃いグレーの石目調を選びました。

石目調だと石や砂も同化して目立たなくなります。薄いカラーではなく、濃いめのカラーにしたことで、より目立ちません。上の写真でも、じつは少し砂が落ちているのですが、目立ちませんよね。

おかげで週1回の掃き掃除だけでも、全然気になりません。また、タイルの汚れも濃い色だと目立ちません。年1回、水でぬらしたデッキブラシで掃除するだけで、このようにキレイが保てています。

LDKの床:ホコリが目立たないラスティックオークに

家の床はオーク色をメインカラーにしました。1階はラスティックオークという床材を使っています。もともとは好きなウォールナットという、濃い茶色の床材にする予定でした。

変更したのにはワケが。

じつは過去に、ウォールナットの床材を使っていた賃貸の家に住んていました。床の色が暗いので、ほんの少しのホコリが妙に悪目立ちするのです。

きちんと掃除しても、ホコリを完全になくすことは、そもそも不可能。とはいえ、ホコリが見えると、やっぱり気になる…。ホコリを過剰に気にするようになり、毎朝ロボット掃除機をセットして、出社するようになりました。

 

そんな経緯もあって、新居には明るいオーク色の床材を採用。代わりに好きなウォールナットは、建具で取り入れることにしました。

なお、床選びについては、設計士にも相談。以下のようなアドバイスをもらいました。

「木目が薄く遠目で見ると、単色に見えるようなフローリングは、意外とホコリが目立つ。それよりも、節(ふし)がまばらに大きくあるデザインのフローリング材を選んだ方が、目立ちにくいですよ」

そこで、ラスティックと呼ばれる柄に変更。

確かにホコリだけでなく、ゴミも目立ちにくい! おかげで2日間掃除機を当ててなくても、ホコリなどが全然気になりません。ついでにキズも目立ちにくいので、やんちゃな子どものいるわが家には助かります。

トイレの床:ゴミが目立たない柄入りのクッションパネルに

わが家はトイレが2か所あります。どちらも柄入りのクッションパネルを採用しました。こちらは1階のトイレ。濃い茶色の石目調です。

 

こちらの2階トイレは、薄いグレーベースに、石が埋め込まれているようなデザインのもの。

トイレって意外と床に髪の毛や、ティッシュの細かいゴミが落ちていたりしませんか? 単色のカラーよりも柄があると、それらに視線が向きにくい気がします。どちらもゴミが目立たないため、急な来客でもあわてなくていいところが気に入っています。

洗面所の床:グレーの大理石のような柄のクッションフロアに

個人的にいちばん床のゴミが、気になる場所が洗面所です。家族4人分ともなれば髪の毛も結構落ちているし、ランドリールームが近いので、着替えや洗濯物から落ちるホコリも結構見つかります。

すぐ掃除できるように、足元に粘着テープクリーナーを置いていますが、通るたびに掃除するのは面倒。ですから少し落ちていても、気にならないような柄はないか? 探しました。

 

そして選んだのが、薄めのグレーがベースカラーになっている大理石のような柄のクッションフロア(写真)です。白い線がランダムに入っていて、グレーの濃淡があるので、髪の毛が落ちていても目立ちにくい。

色は部屋全体を明るく見せたくて薄いカラーに。ですから同じ薄いグレーベースでも、石の柄がしっかり入っている、2階トイレの床とくらべると効果は下がります。しかし、ちょっと気になる程度。1日2回朝晩に粘着カーペットクリーナーをすればキレイをキープ!

以上、筆者が採用した床材を紹介しました。もちろん、汚れが目立たないからといって、掃除をしなくていいということではありません。とはいえ、この家で暮らすようになって、「本当に大変な今日は、掃除をパスしても大丈夫!」と思えるように。筆者は心の平穏を保てています(笑)。