コロナによる制限が緩和して、賑わいが戻ってきた2023年はより豊かな体験ができるアウトドアアイテムが人気を呼んだ。GetNaviヒットセレクションのレジャー部門から、本記事では、話題沸騰中の軽自動車 三菱「デリカミニ」と新しい学習スタイルのラーケーション、そして4年ぶりに開催した隅田川花火大会をご紹介しよう。

※こちらは「GetNavi」 2024年1月号に掲載された記事を再編集したものです

 

私たちが解説します

モータージャーナリスト 岡本幸一郎さん
軽自動車から高級車まで続々と登場する新型車のほぼすべてに試乗し、原稿の締め切りに追われる生活を送る。消費者目線の評価が身上。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

 

トラベルライター 澄田直子さん
国内外のガイドブックを中心に取材・編集を行うトラベルライター。最近は北から南まで日本の島を中心に活動。念願叶って初上陸した秘島、青ヶ島はやはりすごかったです!

 

 

本誌乗り物担当 上岡 篤
2023年は撮影絡みのキャンプしかできず残念。仮にデリカミニを所有したらどんな体験ができるのだろうと想像を膨らませて、2024年こそはキャンプに出かけようと計画中。

 

【軽自動車】「デリカ」ブランドがスモールサイズで登場!

同車の登場が2022年11月に発表されてから “デリカの軽が出る” と話題に。2023年1月開催の東京オートサロンで初めて実車を展示。同年5月の発売までに1万6000台の予約注文が入るほどの人気となった。

売上:10/影響:9/市場開拓:9

 

オフローダースタイルとかわいらしいフェイスが魅力

三菱
デリカミニ
180万4000円〜223万8500円
2023年5月発売

トラックに端を発する同社伝統のオフロードモデルがスモールサイズの軽自動車になって登場。デリカらしい力強いデザイン、日常からアウトドアまで使いやすい車内空間、運転をサポートする走行性能や安全装備なども充実している。

↑ラゲッジルームは4人乗車時でも十分な広さ。後席は簡単に分割してスライド、格納できるので荷物に合わせてアレンジできる

 

↑樹脂仕様のラゲッジボードと塩化ビニール仕様の後席シートバックを設定。泥がついたアウトドアグッズもラフに積み込める

 

三菱らしいタフギア感とメジャーな名前も後押し

「SUVスタイルの軽自動車の人気が高まるなか、絶妙なタイミングで命名して注目の的に。価格は割高ですが、高くても良いモノを求めるユーザーから支持されました」(岡本さん)

 

【復活花火大会】夏の風物詩が全国各地で相次ぎ開催!

コロナ禍で中止が続いたが4年ぶりに開催。夏の東京の風物詩を楽しもうと多くの人が訪れ、初の100万人超えとなった。テレビ東京の生中継番組の視聴率も11.2%と同時間帯1位を獲得。

観客動員:10/影響:10/市場開拓:8

 

隅田川上空を彩る大輪が4年ぶりに満開に!

隅田川花火大会
2023年7月29日開催

1773(享保18)年に端を発する、両国の花火の伝統を受け継ぐ大会。混乱や事故を避けるための対策が施され、第1会場、第2会場から打ち上がる約2万発の花火が夜空を彩った。多くの人が4年ぶりの夏の風物詩を堪能。

↑大阪でも「なにわ淀川花火大会」が8月5日に開催。昨年は声出しの自粛要請のなか開催されたが、今年は制限のない大会に

 

各地で花火大会が復活今後は運営資金がカギに

「コロナによる規制が解け、全国各地で “制限のない花火大会” が復活。一方で花火の原材料の高騰などにより運営資金が不足する懸念も。有料席を設ける大会が増えました」(上岡)

 

【ラーケーション】自ら計画を立てて楽しみながら学ぶ学習スタイル

「ラーケーションの日」は公立小・中学校を対象に9月から愛知県内14の市町村で実施。10月には34市町村、11月には4市町と拡大。県内の体験学習施設などがラーケーションの場として人気を集めそう。

売上:―/影響:8/市場開拓:10

 

平日だからこそできる学習スタイルを応援!

週末に休みが取れない親と子どものふれあいの機会を提供するとともに、土・日、連休の旅行客の集中を分散させるため愛知県で始まった施策。あらかじめ申請することで忌引・出席停止扱いとなり、欠席にならない。

愛知県教育委員会ラーケーション
2023年9月開始

↑長久手市にあるトヨタ博物館。自動車の歴史やクルマを動かす仕組み、未来のモビリティについて学ぶことができる

 

↑小・中学生向けの「ラーケーションカード」。取得日、学ぶ場所、学ぶ内容を自ら考えて記入し、活動計画を立てる

 

旅のスタイルのニーズは学びや体験にシフト

「名所を巡ったりリゾートで過ごす旅から、歴史や地理などの学びや文化体験を求める旅に人気が変化しています。その土地ならではの体験ができるかがポイントです」(澄田さん)