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 イルカイ・ギュンドアンの記憶には今も尚、色鮮やかにドイツで開催されたサッカーの祭典の記憶が残されている。いまから17年前の2006年に開催されたドイツ・ワールドカップにおいて、「15歳だった僕はゲルゼンキルヒェンのファンフェスティバルで盛り上がっていたし、それにイングランド対ポルトガルのチケットも当てていたんだ」と、当時についてツァイト紙とのインタビューで回顧。そのフィーバーぶりは「内容は二の次で、とにかくチームの奮闘ぶりとカリスマ性」に彩られたものだった。

 しかしそれ以来となるドイツ開催のサッカーの祭典、ユーロ2024まで半年となった現状の雰囲気は、あまりにそれとは程遠いものでしかない。先月の代表戦期間でドイツ代表はトルコ、そしてオーストリアにも連敗を喫しており、「きっとファンのみんなは盛り上がる心づもりはできていると思うんだ。あとは僕たち次第だと思うよ」と前を向く、ギュンドアン。「僕は決してそこまで悲観的にはみていない。確かにここのところの結果はまったく振るわなかったものであったとしても、ね」と言葉を続けている。

 確かにドイツ代表がもつクオリティ自体は国内外から評価されるものであり、そしてコーチ陣はユリアン・ナーゲルスマン新監督を迎えて刺激がもたらされているところ。にもかかわらずドイツ代表がいまだ、好転をみせない理由はどこにあるのだろうか?「自分のことだけに、いっぱいいっぱいになっているところがあると思うんだ」とドイツ代表主将。「僕たちはチームとして、成長をすることができていない。そして残念なことに、僕たちにはもうあまり多くの時間は残されていない」

 果たして6月14日に開催されるスコットランドとの初戦に向けて、これからドイツ代表はどのような体制を整えていくのだろう?例えば先日の代表戦での1つの注目となったのは、カイ・ハヴェルツのような攻撃的選手を左SBに起用するいわゆる『ジョーカー』の採用だ。「僕たちには明確なテーマというものが求められていると思う」とギュンドアン。「それぞれみんなが、ピッチ上で何をすべきかをちゃんとわかっていないといけない。そしてうまく呼吸を合わせていかないといけない。本来それはそこまで難しいことではないはずなんだ。だって僕らはそれだけのキャラクターをもったチームだから」

  そして昨シーズンに大きな成功を収めたマンチェスター・シティでの主将時代を振り返り、「シティで学んだことの1つとして、チームメイトを信頼できたとき、人は最も強くなれるということ。もちろん代表選手である以上は、自分には重要なパスを供給できたり決定的なゴールを決められる力があると自負している。でも11人全員が違いを生み出せるというものでもないんだ。でも僕自身も含めて最近の2試合では、自分の殻から抜け出すことはできなかったという印象は拭いされない」と語った。