工事遅延が発生し動向に注目が集まっていた石橋ワークス(大阪)が実質的な事業を停止
急激な業容拡大で2022年10月期には年売上高約25億3900万円を計上
(株)石橋ワークス(TDB企業コード:022023333、資本金4000万円、大阪府大阪市都島区内代町1−1−22 2階、代表石橋征司氏およびグエン・コツ・ホアン氏)は、8月30日までに本店事務所を閉鎖し、実質的な事業を停止した。当社は、2014年(平成26年)創業、2017年(平成29年)11月に法人改組。マンションを主体に戸建て住宅や幼稚園、保育園、老人ホームなどの新築工事のほか、リフォーム工事を手がけていた。大阪府や兵庫県を中心とする関西圏を営業エリアとして、大手ハウスメーカーやデベロッパーからの受注を獲得し、施工は協力会社を利用。大型案件を積極的に受注して業容を拡大させていた。
その後も営業開拓に注力しながら受注を伸ばし、2022年10月期には年売上高約25億3900万円を計上。一方で、資材価格の高騰や人員増加に伴う人件費も負担となり収益性は低迷していた。また、急激な業容拡大に対して人材育成などの体制構築が遅れていたことで、企業ガバナンスの不備を指摘する声も聞かれた。2023年以降は複数の支払い遅延が発生するなど、資金面での信用不安も表面化。外注業者の確保に苦戦するなか、取引先に支払い延期などの支援要請をするなどして資金面維持に努めていたが、支え切れなくなり今回の事態となった。
負債は2022年10月期末時点で約5億9900万円だが、変動している可能性がある。