大学受験が終わってホッとしたのも束の間、大学生の間の費用というのは思った以上にかかるもの。ファイナンシャルプランナーの前田菜緒さんに、詳しく教えてもらいました。

入学後もお金はかかる。老後資金の準備も必要に

教育費がもっともかかる大学では、授業料だけでも私立文系で年間約81万5000円。ほかにも、教科書代やパソコン代、ゼミの研修費などさまざまな出費が押し寄せてきます。

「無理に全額負担して貯蓄が底をつくと、老後資金が不足して結局は子どもに迷惑をかけることに。家族で話し合い、一部はバイト代や奨学金で子どもにも協力してもらって」

●大学4年間でかかる年間学費

大学の学費を国立大学・私立大学(文系)・私立大学(理系)で比較してみました。

1 文部科学省「国公私立大学の授業料等の推移(令和3年)」より

2 「令和3年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について」より

●ココに注意!医学部や芸術系に進学する場合は、家族で相談を

私大でも、医学部は6年間で約2400万円、芸術系学部は4年間で約586万円と学費が上がります。「家計や貯蓄から出せる額を割り出し、不足分をどう補うのか、早い段階から子どもとよく相談しましょう。奨学金の利用も検討を」

文部科学省「令和3年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について」より

●ココに注意!浪人の場合、年間100万円以上がプラスに

浪人して1年間予備校に通うと、授業料や夏期・冬期講習代などで合計100万円前後がかかることに。「大学受験料も、現役時代より増えがちです。結果として、私大文系に1年間通った程度の教育費が増えると覚悟しましょう」