慣れない新生活を乗りきるため、手帳をつけている人も多いのでは? でも、結局続かないという三日坊主の方のために、続けやすい手帳のつけ方を、家事ノートなどのノート術の達人で、ライターの三條凛花さんに教えてもらいました。

三日坊主でも手帳が続くようになるコツ

私はノートをテーマにした著書をいくつか出版しています。そのためか「おすすめの手帳はなんですか?」「手帳の使い方を見せてください」とお声がけいただくことがとても多いです。じつは私自身は、手帳をほとんど書き続けられたことがないのです。1か月続いたら感動! というくらいの飽きっぽさでした。

同じような悩みを持つ方は多いと思うので、手帳が続かなかった私が、どのように手帳・ノートと向き合っているのか、そして唯一うまくいっている手帳のつくり方についても具体的に紹介します。

●手帳が続かない理由

まず、とても大切なことがあります。それは「どうして続かないのか?」を把握すること。理由がわからなければ対策が立てられません。以下の中から当てはまるかぜひ確認してみてください。

・手帳が書きやすい環境ではないから

・短期集中型の性格だから

・手帳の使い方が決まっていないから

・日付があるから「埋めなくちゃ」という焦りがあるから

・自分の書く文字が好きになれないから

・使う道具が多いと面倒になってしまうから

・デコるのは不得意だけど、シンプル過ぎるのも楽しめないから

このように、私が手帳を継続して書けないのにはたくさんの理由がありました。あなたにも当てはまるものはありましたか?

●一番影響を受けていた理由は「日付があること」

私が手帳が続かなかった理由のなかでも、とくにネックになっていたものがあります。それは手帳には「日付があること」! 飽きたり、体調を崩したりして数日書けずにいると空欄ができます。それが気になってしまうのです。

たとえばこれは、今年の元日から書き始めた手帳です。「やるべきこと」と「やりたいこと」をメモして、「毎日を充実させよう!」という趣旨でつくりました。思いつき、買うべきもの、ほしいアイテム…。日常生活のさまざまなことを、細かく分解して向き合っていくので、とても捗りました。

このように手帳自体はとても便利だったのですが、2月はまるまる1か月近く体調を崩してしまい…。

2月に入ったところで途切れていました。このように、「日付がある」と埋められなかった場合が気になって続かない。これは私だけではなく、同じく手帳が続かない人たちからよく聞く原因でもあります。

数々の失敗を経て、私は2本柱でノート・手帳と向き合うことにしました。

(1) 基本的には「日付のないノート」のみを使う

(2) 手帳はスケジュール管理にのみ使用

では、それぞれ紹介していきましょう。

続けられる手帳のつけ方のポイント3つ

ノートを書くときに大事にしていることは、「いつでもやめられて、いつからでも再開できるように書く」ことです。3つのポイントを紹介します。

(1) 日付を書き込まない

日付は書きません。

どうしても日付を書きたい場合は、日があいても目立たないようにします。

たとえば私は、「月」をあえて月の異名で書いています。「○月 別名」などと検索すると、さまざまなものが出てきます。たとえばこの画像にある「菊月」は9月。「詠月」は1月です。同じ月に書いたとしても、違う月の異名を使います。

ぱっと見ただけではいつ書いたものなのかわからないため、かなり時間があいても気にならなくなりました。

(2) 1ノート=1テーマにする

1冊に時系列順でまとめるのではなく、目的別に1冊ずつ使用します。たとえば左上から、季節の家事や行事についてまとめたノート、くり返しつくるハンドメイドグッズの手順を詳しくまとめたノート、デザインやフォトスタイリングについての勉強帳、読書ノートです。

このように目的別に1ノートずつつくっていくと、日があいても気になりにくいのはもちろん、あとから探しやすいのもメリットですよ。

(3) ノートレシピをつくっておく

ノートの書き方・書く内容を事前に決めて、メモしておきます。ノートレシピに必要なのはこんな情報です。

・なにを記録するノートなのか?

・どの位置になにを書くのか?

・普段使っているペン以外に使用する道具はあるのか?

・見出しやアイコンなどはどのようなマークか?

このように、記入ルールをまとめておくだけでも続けやすくなりますよ。なお、このノートは、家族に共有したいことのログとしてつけています。新しく契約したもの、変えたこと、自宅の定期点検のとき等に伝えることの蓄積メモなどです。

ノートレシピがあれば、かなり日があいてからそのノートを書く場合でも、以前のページを振り返ることなく、迷わずに書くことができます。
ぜひマネができそうなことは取り入れてみてくださいね。