ロシアによるウクライナ侵攻が始まってから24日で1年になります。

今も続いている戦禍のウクライナを通して戦争の悲惨さや平和の尊さを考える写真展が宇都宮市で開かれています。

ロシアによるウクライナ侵攻の様子を伝える写真展が宇都宮市本町にある飲食店「相馬龍」で開かれています。

報道写真家の宮嶋茂樹さん(61)が侵攻直後の去年3月4日から3回にわたって現地で撮影した写真25点が展示されています。

宮嶋さんの元同僚でフリージャーナリストの川粼貴一さんが戦争の悲惨さや平和の尊さを考えてもらおうと全国を巡って開いているものです。

ロシアの攻撃を受けて破壊された建物のがれきや兵器の残骸、突然、戦禍に巻き込まれたウクライナの人たちのさまざまな表情を通して「戦争とは何か」を見る人に訴えかけます。

ハリキウ市の勝利広場にロシア軍の放ったミサイルが突き刺さっている写真が目を引きます。

その背後に写る州庁舎には8発のミサイルが撃ち込まれ瓦礫の山と化しました。

首都キーウを攻略し短期間で勝利するロシアのもくろみは欧米の支援を受けたウクライナ軍の抵抗で崩れ東部では激しい攻防が続いています。

双方の死者数は当局者らの公表分だけで合わせて2万7000人ほどですが欧米ではロシア軍の死傷者だけで20万人を超えるという推計もあります。

ウクライナでは人口の3割に当たる1300万人以上が避難していて第2次世界大戦後のヨーロッパで最大規模の戦争となっています。

ロシア軍は東部ドネツク州の要衝バハムトに猛攻を続けていてウクライナ側は供与された欧米の主力戦車が届き始める春以降の反撃を狙っています。

ウクライナに4回目の活動で出発した宮嶋さんは「外国の軍隊に侵略され国土をじゅうりんされるとこうなってしまう。

目をそむけることなく見ていただきたい」とコメントしています。

ウクライナ侵攻の写真展は宇都宮市の相馬龍で26日まで開かれています。