「廃高速跡のビアガーデン」とか最高ですね。

事業スキームは「現在と大体同じ」下で稼いで上に使う


東京都心を縫うように走る東京高速道路、別名「KK線」(画像:Google Earth)。

 東京都は2023年2月8日(水)、廃止が予定される高速道路「KK線」こと東京高速道路の高架跡地の利用方針について、「東京高速道路(KK線)再生の事業化に向けた方針(案)」を発表しました。

 KK線は首都高速道路とは別の会社「東京高速道路」が運営する自動車専用道路。新橋から銀座を経由して八重洲・京橋へ向かいます。高速道路会社としては独特の事業スキームを持っており、道路の運営を高架下テナントの賃料でまかなって、通行料は徴収していません。

 このKK線が、首都高の新ルート「新京橋連絡路」整備にあわせて廃止されることが決定し、高架部の跡地の再活用方法について、「緑道として再整備」の基本方針で検討が進められてきました。

 今回発表された方針案では、事業スキームは現在と大きくは変化しないように見えます。管理主体は東京高速道路で、施設管理は引き続き高架下の賃料でまかなう形。これに加えて、緑道としての形態を活かし、オープンカフェなど商業活動で収益を得ることで、イベント開催の資金とするイメージもあります。

「長い長いルーフトップ」といった存在になるKK線跡地。事業名称は「Tokyo Sky Corridor」と名づけられています。有楽町駅前や八重洲二丁目、京橋三丁目などの再開発とも連携し、地上と高架上をデッキレベルで接続する構想もあります。

 アメリカやソウルなどで実現してきた「高架跡地の緑道化」プロジェクト。いよいよ日本でも具体化に向けて加速していきます。整備開始は2020年代中ごろ、整備完了は2030年代から2040年代を目標としています。