尖閣警備のルーキー 海上保安庁の最新巡視船「はてるま」進水 就役は2023年度中
沖縄周辺海域の警備救難が主任務。
南西諸島の最南端に位置する波照間島が船名の由来
三菱重工は2023年2月9日(木)、グループ会社である三菱重工マリタイムシステムズ(岡山県玉野市)の玉野本社工場において、海上保安庁向け1000トン型巡視船の命名・進水式を実施したと発表しました。
三菱重工マリタイムシステムズの玉野本社工場で進水した巡視船「はてるま」(画像:海上保安庁)。
令和2年度に発注を受けた本船は「はてるま」と命名され、今後は船体や機関、武器など所要の艤装工事を実施した後、令和5年度中に海上保安庁へ引き渡される予定です。
「はてるま」は、くにがみ型巡視船(1番船改名によりくにさき型とも)の22番船として建造された船で、全長は約96.0m、全幅は約11.5m、総トン数は約1500トンある大型巡視船です。
船体後部には格納庫こそないものの、飛来したヘリコプターの発着が可能な飛行甲板を備えるほか、艤装工事によって停船命令等表示装置、遠隔監視採証装置、遠隔放水銃などを備える予定です。
2023年2月現在、海上保安庁には同名となる巡視船「はてるま」(PL-61)があり、沖縄県の石垣海上保安部に配置されています。今回、進水した新「はてるま」はそれと入れ替わる形で配備される予定で、就役後は尖閣諸島を含む南西諸島周辺海域での警備救難に従事する予定です。