店の商品の1つ(写真は、いっけんめ提供)

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ラーメン1杯を大人2人でシェアする客がいたと、水戸市内のラーメン店が、ツイッターで苦言を呈している。

1人は、他で食べたため食べないと説明したにもかかわらず食べていたという。この店の店主に取材して、当時の状況について聞いた。

1人は「食べない」と言いながらシェア

今回のことは、水戸市内で2店を運営する「中華そば いっけんめ」が2022年10月22日、「お客様へ」と題して店の公式ツイッターで投稿した。

それによると、前出の客は、2人で来店し、1人は「食べない」と言って注文しないまま、もう1人のラーメンをシェアして食べた。投稿では、「これはなしでしょう」と指摘し、「今後、食べない方の入店はお断りします」と告知した。「ウソ付かれてまで提供したくないので、食べない方は外のベンチでお待ち頂きます」とも書いている。

この投稿は、5000件以上リツイートされており、様々な意見が寄せられている。

貧しい親子がそば1杯を分け合うといったストーリーで1989年に大きな話題になった「一杯のかけそば」を思い出したとする人のほか、「普通に席が空いているなら、問題無い」といった声も一部で出た。しかし、大人2人のシェアに対しては、店に同情的な声が多い。「客といってもそれはない」「注文時に量を減らしてもらえないか聞けばいいのに」「嘘ついてからのシェアとかありえない」といったリプライが次々に書き込まれている。

店のツイッターでは、店内には10席ほどしかないが、このときは席に余裕があったので2人に座ってもらったとした。しかし、ラーメン400円と安くして客の回転率を上げており、「シェアされたら商売になりません」と訴えた。2人は、550円分をシェアしたといい、1人当たりの支払いが275円になってしまったという。多少残しても2人分を頼むか、半麺にするなどして注文すればいいと指摘し、「常識やマナーで考えても普通はやらないです」と苦言を呈した。

もっとも、1杯分を食べられない小さな子供や身体的理由のある人には、取り分け用の器を出しているとはした。

いっけんめの店主は24日、J-CASTニュースの取材に応じ、当時の状況についてツイッターのダイレクトメッセージを通じて説明した。

「やり易いと思ったのだと思います」

それによると、この客は、初めて見る女性2人で、10月22日の午前9時40分ごろに茨大店へ来店した。

2人掛けのテーブル席に座り、醤油ラーメンの大盛と焼きおにぎりを注文した。550円の支払いには、1万円札を出してきたといい、お金がないというわけでもなさそうだった。

2人は、1つの器を交代で共有して食べていたという。そのときのことについて、店主はこう明かした。

「シェアしてる時点で注意しようと思いましたが、流石に食べてるところでしたので気分悪くさせても店のイメージも悪くなるので今日の所は不問とし、従業員と話し合い、今後は食べない方は店の外にあるベンチで待って頂くようにすれば良いと言うルールにしようといった結論に至りました。ですからこのお客様には何も言ってません。見ていた時の感想は若干なり周りも少しは気になるのかな?っていう感じで食べてました」

なぜ2人がラーメン1杯をシェアしたかについては、こう推測した。

「今回、ウチの店でシェアをしたのはやり易いと思ったのだと思います。たまたま空いていた2人掛けのテーブル席でくっつきながら座れば、らーめん一杯を共有しやすい。だから大盛にしたんだと思います」

ただ、店主は、この2人を出入り禁止にはしないとツイッターで述べた。「そう言う案件でもないですし、店側は今後断りを入れるだけです。だから来る分には構いません」とした。「席料取る考えは今のところないです。普通に注文して食べてもらえればいいだけです」ともしている。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)