東出昌大の不貞で話題作りとは三島由紀夫も浮かばれない! - 渡邉裕二

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※この記事は2020年03月20日にBLOGOSで公開されたものです

さぞ、あの世で三島由紀夫も嘆いたに違いない。

ドキュメンタリー映画「三島由紀夫VS東大全共闘 50年目の真実」の公開に合わせて企画された公開直前トーク・イベントに〝不貞俳優〟の東出昌大(32)が出演したことで、一気にスキャンダラスなイメージに変わってしまった。

この映画を楽しみにしていた三島ファンも「あり得ない」「情けない」とショックを隠せない。何せ、映画をPRするはずが東出の「不倫釈明会見」に一変してしまったのだ。

そもそも、今回のトークイベントは同映画のナレーションを東出が担当しているということもあって、公開前の宣伝として豊島圭介監督と東出が三島について語り合うものだった。しかし、いくら話題を狙ったとは言え、このタイミングで東出を出すこと自体、プロモーション担当者の神経を疑ってしまう。

曖昧な態度を続ける東出昌大

まずは、東出の〝不貞〟について説明しておきたい。

彼は、俳優・渡辺謙(60)の長女で女優の杏(33)と結婚、長男と双子の姉妹の3人がいるにもかかわらず、10歳年下の女優・唐田えりか(22)と不倫関係にあったことから「(杏と)別居していた」ことが発覚し騒動へと発展した。

「不倫・別居は今年1月22日に文春オンラインで報じられたことで表面化しました。この不倫については東出、唐田の両事務所も事実を認め謝罪していましたが、杏との関係はいまだに拗(こじ)れたままとなっているようです。

もっとも、東出本人はメディアに対して話し合っているように振る舞っていますが、騒動に発展してから2ヶ月も経つのにノラリクラリしているのは、結局、東出側に仕切れる人間が誰一人としていないということでしょう。

最大の原因は東出の曖昧な態度だと思います。このニュースが報じられるたびに新型コロナウイルスで大変な時に何やっているんだって、世間からの批判が出てくるのも当然です。

しかし、東出の様子を見ていると、どこか時間をかけてウヤムヤにしてしまいたいと思っているのかもしれません。この状態では、まだまだ収まりそうもないですね」(芸能関係者)。

会見自体が「これ以上、妻を傷つけたくはありません」「今は申し訳ありませんがお答えできません」の繰り返しである。何のために出てきて、何を釈明したいのかサッパリ分からない。

それこそ事情は全く違うが、メディアへの対応だけを見たら、元タレントの羽賀研二(60)にソックリなのだ。

かつて羽賀は、多額の借金があるにもかかわらず、モデルでタレントの梅宮アンナ(47)と結婚したいがために「誠意」「誠意」と言いながら、ワイドショーのネタになり続けていた。その時と似たり寄ったりなのである。ちなみにその時、羽賀は「征夷大将軍」ならぬ「誠意大将軍」なんて揶揄されていた。

不倫報道で明らかになった東出の女好き

ただ、東出の不貞はタチが悪い。

2人は2018年に公開された映画「寝ても覚めても」で共演したことがキッカケに親密になったと言う。ところがある日、その関係について杏から暗に問い詰められた東出は、1回は「唐田との連絡を絶つ」と約束したものの、別れられなかった。このため、杏は体調を崩し「通院するほど悩んだ」(関係者)とか。

唐田の〝小悪魔的〟な部分もあったのかもしれないが、一方で東出の節操のない「女好き」も露呈してしまった格好だ。

それにしても、今回の会見では、詰めかけたメディアに対して表向きは懺悔しているように見せながら、心の中では、その場をどう逃げ切ろうかと言うことしか考えていなかったのではないだろうか。

しかも、集まったのは女性レポーター軍団。その行き着く先が「杏と唐田、どっちが好きですか?」の一撃だった。さすがに想像もしていなかった一言だったに違いない。10秒ぐらい無言になり、何とか出てきた言葉が、

「申し訳ありません」

「お相手のこともあるので、また私の心の内を喋るのは妻を傷つけることになるので申し上げることはできません」

妻と不倫相手のどちらが好きかと聞かれて、いまだにハッキリ答えられないこと自体が、東出の曖昧、無責任さの表れである。

プロモーション目当ての東出起用が仇に

そんな人間が三島由紀夫のドキュメンタリー映画のナレーションを担当。しかも、監督と一緒に三島を語るとは、どう見ても違和感があり過ぎる。

民兵組織「楯の会」を率いた天皇主義者だった三島。その三島が東大全共闘に招かれ、東大・駒場キャンパスに単身で乗り込み討論会を開いた。文字通り真逆の思想の両者の対決は異様な緊張感に包まれていた。

三島について東出は「奇妙な作家だという印象を抱いていた。もう一つの側面として過激性を持ち合わせていたんだろうなと思います」なんて言っているが、そんな言葉には説得力も何もない。

一方で「三島のファン」とも公言しているが、ナレーションのオファーは、単に豊島監督との付き合いからだったようで、映画の内容はともかく、キャスティングにおいては明らかに監督のミスだろう。

おそらく豊島監督は、東出が若い層から人気があって「(ナレーションに起用することで)若い世代に見てもらいたい」との思いがあったのかもしれない。が、明らかに思い違いである。

いずれにしても、映画のナレーション起用も失敗なら、今回のトークイベントの企画も大失敗だった。

「そもそも映画の宣伝にも何もならなかったことは確かですね。宣伝担当者は、東出で映画が注目を集められると思っていたのかもしれません。そもそも、これまで公の場に出てこなかった東出を引っ張り出して、囲み会見までさせることがどういうことなのか、ちょっと考えただけで想像できることです。

早い話が芸能マスコミの関心は映画よりも東出の不倫です。担当者としては、新型コロナ騒動で自粛が叫ばれている中で、少しでも映画を盛り上げようと思ったのかもしれませんが、宣伝の戦略としては、やはり正攻法でタイトルに見合った宣伝をすべきだった。

単に映画のタイトルさえ表に出たらいいとも考えたのかもしれませんが、だとしたら話になりません。センスを疑うし三島由紀夫に対しても失礼です。興行的にもマイナスはあってもプラスにはならないでしょう」(三島ファンを自負する業界関係者)。

同映画は20日から公開されたが、宣伝担当者がこんな形でしか話題にすることができないと考えていたのなら、ただただ情けないと言う他ない。