by Manuel Sagra

「餓狼伝説」「龍虎の拳」「キング・オブ・ファイターズシリーズ」で知られるゲームメーカー・SNKの株式96.18%が、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子の財団に取得されていることが報じられました。

Results of Tender Offer for the Korean Depository Receipts of SNK Corporation by Electronic Gaming Development Company

(PDFファイル)https://www.snk-corp.co.jp/kr/ir/wp-content/uploads/2022/02/Results_of_Tender_Offer_Korea_220210_English-2.pdf

SNK is now almost entirely owned by Mohammed bin Salman’s foundation - The Verge

https://www.theverge.com/2022/4/5/23011757/snk-corporation-mohammed-bin-salman-misk-foundation

SNKの株式の96%超を保有しているのは、ムハンマド皇太子が人材育成などを目的に設立した非営利団体「MiSK Foundation(ミスク財団)」傘下の電子ゲーム開発会社のElectronic Gaming Development Company(EGDC)。2022年2月15日付けで韓国金融監督院に提出された株式譲渡契約によると、EGDCのSNK株式保有率が96.18%に達したことが明記されています。



ミスク財団は2020年11月からSNK株の大量取得を進める方針を明らかにしていましたが、96%超という取得率に達したことが明かされたのは、今回の譲渡契約書が初めてとのこと。

サウジアラビア企業がSNK株を大量取得、33%を保持する筆頭株主に。将来的には51%を取得するとも発表 | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com

https://www.famitsu.com/news/202011/27210291.html

近年ムハンマド皇太子はゲーム業界に対する投資を進めており、2022年2月には自身が会長を務める社会公共性が高くサウジアラビア経済の多角化を担えるプロジェクトに投資を行う公的投資基金がカプコンとネクソンに総額12億ドル(約1490億円)を投じて5%ずつ株式を保有したと報じられたほか、2020年第4四半期にActivision Blizzard・EA・Take-Twoの株式に対して33億ドル(約4090億円)超を投じたと報じられていました。

ムハンマド皇太子は日本のアニメやゲームに対して特に強い興味を示していることが知られており、東映アニメーションとミスク財団傘下のマンガ プロダクションズが2020年に共同制作した「アサティール 未来の昔ばなし」というアニメは、視聴回数7000万回超という好評を受けて第2シーズンの制作も決定しています。

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