60代、不安や心配事を手放す。前向きになるためのコツ5つ
年度末の忙しい時期、「つい焦ってしまって気持ちが落ち着かない…」なんてことはありませんか? また、最近の世の中のニュースなどを見て、気持ちが落ち込んだり、不安に押しつぶされそうになったりする人もいるかもしれません。そこで今回は、現在60代、不安や心配ごととも上手につき合っているというカナダ在住のミニマリストでブロガーの筆子さんが実践している「気分転換のコツ」を教えてもらいました。
60代ミニマリストが実践。すぐにできる気分転換法
年度末の3月は、なにかと忙しい月。やることや考えることがたくさんあって、押しつぶされそうになることもあるでしょう。そんなときにおすすめしたい、簡単にできる気分転換法を、なりたい気分別にご紹介します。
●どんな気分になりたいのか自問してみる
忙しいときや、焦っているときは、そのまま突っ走らず、まず立ち止まってください。焦ってなにかをやっても、うまくいきません。立ち止まって、こう自問します。「今、私はどんな気分でいたいのか?」
外側から押し寄せてくるものに、振り回されっぱなしにならず、自分で、「こういう気持ちでいよう」と思えば、そういう気分を誘導できます。
●気持ちを落ち着けたいとき
少し冷静になりたい、落ち着いた気分でいたいと思うなら、まず、モニターを切ってください。スプレッドシートの映し出されている画面、ニュースやSNSのタイムライン、ゲームや動画。モニターを切ると、人工的な音と光の刺激から逃れられるので、それだけで落ち着いた気分になれます。
さらに、深呼吸や瞑想をしましょう。深呼吸は、その場でできますし、瞑想も、「お寺の中でするもの」と思わず、静かな場所を見つけて積極的に行ってください。
朝、車で通勤している人は、駐車場に車をとめたあと、そのまま車の中で、5分ほど瞑想するといいですね。
●元気になりたいとき
明るい気分になりたい、エネルギッシュな気分になりたいと思うなら、体を動かしましょう。軽くそのへんを散歩するか走ってください。運動すると気分を高揚させるエンドルフィンという神経伝達物質が出るので、知らず知らずのうちに元気になります。
大声で歌を歌ったり、笑ったりするのもおすすめ。私も、よく思い出し笑いをしますが、過去に自分がしてしまった間抜けな失敗を思い出せば、笑えると思います。
すっかり感性がにぶっていてなにも思い出せないときは、鏡の前で形態模写をしてはどうでしょうか? 30年以上前のことですが、会社の忘年会で、でんでん虫を演じたことがあります。同僚が、「でんでんむしむし かたつむり、お前のあたまはどこにある〜」と歌うのに合わせ、私は殻に見立てた傘を持ち、床にはいつくばって、身をよじりながらかたつむりを演じました。かたつむりになった自分を想像するだけで、ははは、と笑ってしまいます。
どうしても笑えない人は、テンポの速い音楽を聞きながら、踊ってみてください。気分がすっきりしますよ。
●安心したいとき
心配事がたくさんあるなら、書き出すことで安心できます。以前、不安を手放す記事で紹介しましたが、今、自分が心配していることを手近な紙にすべて書き出してください。
全部書いたら、心配しても仕方がないこと(何時間心配しても、その結果に影響を及ぼせないこと)は、すべて線で消します。これは、心配しても無駄な案件なので、忙しいときにわざわざ心配する必要はありません。
すると、リストには自分の力でどうにかなりそうな心配事が残ります。その中から、今、もっとも心配すべきことから、番号をふります。あとは番号順に、心配するのではなく、解決に近づく行動をしていきます。
ここまでやらなくても、心配ごとを書き出し、コントロールできないことを消した段階で、安心できると思います。
●自信を持ちたいとき
今日の会議のプレゼン、上手くいくかしら? この企画、上司のOKが出るかしら? 初めてのレシピでつくったおかず、家族は喜んで食べてくれるかしら? こんなふうに、ちょっとしたことで不安になり、自信喪失気味の人は、姿勢を正してください。
猫背にならず、背筋をピンと伸ばします。うつむかず、前をしっかり見ます。立ち上がって、心持ち足を開き、腰に手を当て、じっと前を見るスーパーマンのポーズもおすすめです。これは、パワーポーズと呼ばれているポーズで、この姿勢を取るだけで、自信が生まれるというリサーチがあります。
ハイファイブやガッツポーズなど、スポーツ選手がよくやっているポーズも自信を与えてくれるでしょう。
自分が好きな色の服や、いつもより明るめの服を着るのも効果的です。私は、地味で目立たない服が好きで、ふだんはモノトーンやアーストーンの服を愛用していますが、あるとき、赤い5本指ソックスをはいてみたら、いつもよりポジティブな気分になりました。
●幸せを感じたいとき
幸せな気分になるのは簡単で、感謝するだけです。今、自分が感謝できることを思い出してください。感謝することは、いくらでもあります。国際ニュースを見てみれば、いかに自分が恵まれているか痛感できますよね。
今、自分が得ているありがたいことは、「あってあたりまえのこと」「当然のこと」になりがちですが、明日も、自分が手にできるとは限らないものです。
普段から感謝しやすい体質になるために、感謝日記をつけるか、家族に、毎晩「今日の感謝」を報告するのもいいでしょう。
今回は、自分で気分を変える方法をお伝えしました。自分の感じることや、そのときの気分は、自分でどうにかできます。悲しいことや嫌なことが起きたときの反応やショックは変えられません。しかし、この反応は、延々と続くものではないのです。最初のショックが癒えたら、そのできごとに対して、どう感じていくかは、自分でコントロールできます。