セックスレスからしぶしぶ妊活へ。「夫は最後までできない体に…」<未歩さんの場合(2)>
ESSEonlineではセックスレスに悩む読者を取材し、その実体験を漫画化。 今回の主人公は、夫の育児や家事に対する姿勢への不満が引き金となって夫婦仲が急速に冷え込む「産後クライシス」を経験したワーママの未歩さん(仮名・38歳)。5歳になる長男に「弟や妹がほしい!」とせがまれるなか、レスになっている夫婦関係の実情を話してもらいました。
2人目の妊活のため、使命感にかられてセックスするも…
家事ができない・手伝わない夫に嫌気が差していたある日、保育園の先生から息子に発達障がいの疑い(グレーゾーン)があると言われました。なにをするにも、とにかくほかの子よりいろいろ手がかかるのです。
息子のことについて夫と話し合いをしたくても、2人ともフルタイムで働き、休みもずれているのでなかなか時間が合いません。一人で考えてはモヤモヤする毎日。心が疲弊しながら時間だけが過ぎていきました。
●ストレスを息子に向けてしまって強い後悔に襲われる
年長になった息子が「僕にはどうして、妹や弟がいないの?」と聞いてきました。私たち夫婦は休みが合うのが年に1〜2回。夜、一緒に寝ることもない状態です。息子の「お兄ちゃんになりたい!」という波が年に数回訪れるたびに複雑な気持ちになります。
育児や家事のストレスが溜まっていて、つい息子に「いつまでも赤ちゃんみたいだからお兄ちゃんになれないんでしょ!」と怒鳴ってしまったことも。そのときは、ものすごく後悔しました…。
●長年、自分で処理していた夫が…
息子が小学生になったのをきっかけに、私はフルタイムの仕事を退職してパート勤務にきり替えました。以前のような多忙さもなくなり、今は、気持ちの余裕もできています。
夫に、息子がお兄ちゃんになりたがっているという状況を伝えたところ、夫も妊活に賛成。でも長い間、自分で処理をしてきた夫は、いざ実際にしようとしても最後までできなくなってしまっていたのです。
●「セックスのときに旦那を機械だと思えば時間が過ぎるよ」
最近も「ママのおなかに弟か妹が来ますように」とお祈りをする息子の姿を見かけます。コロナ禍で私が医療従事者であることもあり、家族以外の人との触れ合いもなくなりました。家の中で遊んでいるのですが、「一人じゃつまんないな。弟や妹ができたら一緒に遊んであげるの」としょんぼり話す息子をみると、胸がしめつけられます。
年齢的にも厳しくなってきますが、息子にきょうだいをつくってあげたいという気持ちが、旦那に触られたくない気持ちを上回るようになってきました。
仲のいい友人に相談したときは「セックスのときに旦那を機械だと思えば時間が過ぎるよ」とアドバイスされたことも。
息子の思いに少しでも応えてあげたいので、どこまで気持ちがついていけるかわかりませんが、妊娠のためにセックスせねばという使命感にかられています。
●いつか分かり合える日がくると信じて
夫とは今も直接顔を会わせる時間は少ないけれど、子どものことや妊活のスケジュールはLINEでこまめに連絡するようにしています。向こうがどこまで詳細を把握できているかは不明ですが、それさえしなくなってしまうと、本当に一人で子育てしたほうがいいかも…という気持ちになりそうで怖くて。
自己満足の部分もありますが、文字で共有するとだいぶ気がラクになりました。
夫に対してあきらめている部分もありますが、時間は夫婦の共有財産と思ってお互いに理解してあえる日が来るといいなと思っています。
なんとか夫とつながっている未歩さんの今。心が離れたからセックスレスになったのか、セックスレスになったから心が離れたのか。産後クライシスから今の状態になった未歩さんの、あきらめの中に少しだけ希望がもてるお話でした。
セックスレス漫画は不定期で連載中です。次回をお楽しみに!