2022年2月21日に公開されたドナルド・トランプ元大統領のSNS「Truth Social」ですが、開始当初から多くのユーザーが「順番待ちリスト」に入れられ、アカウントの登録すらできない状態が続いていると伝えられています。

Trump’s Truth Social crumbles in disastrous launch, raising doubts over long-term viability - The Washington Post

https://www.washingtonpost.com/technology/2022/02/22/trump-truth-social-disaster/

Donald Trump’s Truth Social Is Off to a Glitchy Start - The New York Times

https://www.nytimes.com/2022/02/23/business/trump-truth-social-app-problems.html

Why Trump’s Truth Social may not survive the hype - The Verge

https://www.theverge.com/22947686/donald-trump-truth-social-network-parler-gettr-ceo-interview

iOSアプリとして登場したTruth Socialは、アクセスをアメリカ国内からのみに限定したにもかかわらず、想定以上のユーザーが集まったことで一時機能停止。公開初日に15万人以上が順番待ちリストに入れられてアカウント登録を待機しており、一部のユーザーのみがサービスにアクセスできている状態だと伝えられていました。

トランプ元大統領のSNSアプリ「Truth Social」が無料アプリ1位でデビュー、しかしサインアップ時にエラー発生&順番待ちリストに登録されるトラブル - GIGAZINE



その後、運営元のTrump Media&Technology Group(TMTG)は「アカウント作成プロセスを安定させた」と発表しましたが、それでも多くのユーザーがアクセス不能と報告しており、日本時間の2月23日22時時点で50万人以上が待たされている状態です。また、TMTGは「圧倒的な需要」のために13時間以上にわたり機能が停止したとも報告しており、サービスが混乱していることが伝えられています。





海外紙のワシントン・ポストは、Truth Socialのソースコードがオープンソースソフトウェアのマストドンに大きく依存していると報告し、「既存のソフトを再構築するのに何カ月もかかったようだ」と記しています。また、始まったばかりのSNSで詐欺が行われる可能性を指摘し、見知らぬ人からのコンタクトに気を付けるよう注意しています。

Truth Socialは「真実」を共有するSNSだとされ、虚偽、不正確、または誤解を招くコンテンツの投稿や、他者に対する身体的危害を与える機会を擁護、扇動、奨励することなどが規約により禁じられています。また、Truth Socialのユーザーは「Truth Sayers」と呼ばれ、ユーザーの投稿は「Truth」、Truthを共有する行為は「Re-Truth」という名前が付けられています。

なお、過激的な反ワクチン主義者と伝えられるStew Peters氏が「ワクチンの責任者を裁判にかけ処刑するべきだ」と投稿したところ、その投稿が「センシティブなコンテンツ」と表示されるようになったとのこと。ただ、この投稿は「コンテンツを表示」ボタンを押すことで誰でもその内容を確認できるそうです。



Truth Socialは多数のSNSから追放されたトランプ氏が「政治的イデオロギーを差別することなく、オープンで自由で正直なグローバルな会話を促進するプラットフォーム」として立ち上げたもので、もちろんトランプ氏のアカウントも存在します。Twitterでは数千万人のフォロワーがいたトランプ氏は、記事作成時点で5万人にほどにフォローされているとのこと。

海外メディアのThe Vergeは「Truth Socialの登場により、保守派の人々は主流のSNSに代わる手段を手に入れました。トランプ氏からの投稿は特に支持者と批評家によりTwitterにも拡散されるため、間違いなくいくつかのメディア放送を促進するでしょう」と述べました。