日本ハム・清宮 一軍昇格も求められる「あの悪癖」改善とは

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 果たして生き残れるか。日本ハムのロマン砲・清宮幸太郎内野手(22)が19日から一軍に合流している。16日の中日戦では敵将の立浪監督からの指導も受け、3打数1安打、その後19日に行われたロッテ戦ではノーヒットとなっている。

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チームは現在、目指す開幕に向けナインの陣容を固めている最中だ。21日には投手陣では上沢、伊藤、吉田、野手陣では近藤、渡邉が昇格、代わって柿木、福田、谷川の3投手と高濱、捕手の古川がファームキャンプ行きとなった。

 開幕まで約1か月となり、23日からはオープン戦がスタート。レギュラー固定に向け、いよいよふるい落としが本格化する。新庄監督が減量指令を出すなど希望の星とされる清宮だが、心配な点もあるという。

 「肝心の打撃です。以前はどうしても前でさばこうとして突っ込んでしまうクセがあった。それを左足で溜めをつくって球を呼び込めるように改造していますが、まだまだモノにできていません。もちろん練習を積み重ねて、実戦を通じて自分のものにしていく必要はありますが、果たして新庄監督がそこまで待ってくれるか、どうか」(球界関係者)

 内外野の守備をシャッフルしてつかせる、ガラポンで打順を決める、シチュエーションを決めて打撃を行うなど、様々な形で選手のモチベーションを高める「新庄流」がここまでは注目を集めているが、選手の実力を見極める目はシビアだ。過去には「力のない者は去ってもらう」とも断言していた。


 清宮を「育てながら勝つ」ためへの課題もある。チームは昨季、いずれもリーグワーストとなるチーム打率・231、78本塁打と貧打線に苦しんだ。清宮が大砲候補として早期覚醒すればいいが、果たして結果を出すまでに悠長に待っている時間はあるのか。

 鍵を握るのは投手陣の頑張りにもある。昨年夏季の東京五輪でも活躍するなどブレイクしたプロ2年目の伊藤、エース上沢を始め、河野、加藤などの奮闘は欠かせないピースとなる。「ノーヒットでも1点を奪う野球」を目標とする新庄監督とあって、足をからめてノーヒットでも1点を奪うような投手を中心とした守りの野球でスタートダッシュが実現すれば、少しは余裕をもって清宮のような若手が育つ土壌もできる。

 まずはこれから始まるオープン戦で攻守ともにしっかり結果を出すことが求められる。真価が問われるプロ5年目シーズン。清宮の奮起を期待したい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]