栃木県埋蔵文化財センターでは今年10月から大田原市湯津上にある上侍塚古墳(かみさむらいづか)で古墳の発掘調査を進めています。

11日は、これまでの発掘調査の成果を多くの人たちに知ってもらおうと現地説明会が行われました。

現地説明会が行われた上侍塚古墳は、およそ330年前に徳川光圀が発掘をした古墳としても有名です。

今年10月末から古墳の規模やいつ造られたものかなど本格的な調査が初めて行われています。

11日は、古墳の東側の調査結果を多くの人たちに知ってもらうために現地で説明会が行われました。

今回の調査では古墳の東側から土が崩れないように積み上げられた葺石(ふきいし)と呼ばれる石が出土されました。

しかし、この葺石の東側からは元々の固い地盤しか発掘されなかったことから古墳の周囲に存在するはずの濠(ほり)がない可能性が出てきました。

説明した埋蔵文化財センターの内山 敏行さんは、当時この古墳を築く上で濠をつくるのではなく古墳の東側を流れる那珂川を埋葬者に見渡してもらおうとあえてこの場所を優先して選んだのではないかと話しました。

発掘現場からはおよそ5センチの土器の破片も見つかり参加した人たちは熱心に話を聞いたり写真を撮ったりしていました。

来月からはレーダーでの探査も始まり徳川 光圀がどのくらい掘っていたかなどの調査も行われるということです。