3回目接種 市町対応に苦慮
新型コロナウイルスのワクチン接種や第6波への対応についてです。
まずワクチンの3回目の接種について岸田総理大臣は新たな変異株・オミクロン株の感染確認を受けて、当初の8カ月からできる限りの前倒しを行うと表明しましたが、対応には限界があり県内の市や町でも対応に苦慮しています。
栃木県は政府の3回目接種の前倒し表明を受けて、今月6日にオンラインで市や町の担当者と会議を開き、当初「2回目に接種してから8カ月以上」としていた3回目の接種を仮に6カ月に短縮した場合にどう対応するか情報共有を行いました。
仮に「8カ月後」の接種の場合、来年1月までに接種する対象は医療従事者などおよそ7万人。
一方「6カ月」に短縮した場合は一気に高齢者など55万人に増えますが、国からどの程度前倒しにするかなど具体的な基準を示した通知は届いていません。
ワクチンの順調な供給体制も重要で、岸田総理大臣は9日の参議院の代表質問でファイザー社と供給契約の前倒し交渉を進めていると述べましたが先行きは見えていません。
栃木県内では現状として「2回目の接種から8カ月後」を基準に準備が進められていて、とちぎテレビが調べたところ市・町の対応は以下の通りです。
【宇都宮市、足利市、栃木市、佐野市、鹿沼市】
医療従事者は12月から。
65歳以上の高齢者は1月中旬から2月中旬に3回目の接種を予定しています。
【日光市、小山市、真岡市、大田原市、矢板市】
真岡市は対象となる高齢者向けに接種券を12月下旬から郵送し、早いところで1月から接種開始。
矢板市は今年8月までに2回接種を受けた人向けに会場や日時を指定して接種券を届けます。
【那須塩原市、さくら市、那須烏山市、下野市、上三川町】
「調整中」となっているところでも2回目の接種から8カ月を経過した人向けに順次接種券を送り2月から接種を始める見通しです。
上三川町は接種する日時を指定して接種券を送る方針です。
【益子町、茂木町、市貝町、芳賀町、壬生町】
医療従事者への接種は始まっていて、高齢者向けはやはり8カ月を経過した人から2月以降に接種を行います。
政府の前倒し方針はありますが、基準などが明確でないため対応が難しいのが現状です。
【野木町、塩谷町、高根沢町、那須町、那珂川町】
どの自治体も基本的に2回目の接種後8カ月後の設定で接種する予定を組んでいます。
すでに医療従事者への接種は段階的に始まっていて、今後は高齢者向けの3回目の接種が2月ごろから徐々にスタートする見通しです。
厚生労働省は新型コロナウイルスの患者向けに確保している病床の数と医療機関の名前を公表しました。
栃木県では533の病床が確保されています。
公表は流行の第6波に備えて医療提供体制の「見える化」を促進し感染拡大に備えるためのもので厚生労働省のホームページに掲載されています。