相談窓口開設から1カ月 課題は? にんしんSOSとちぎ
予期しない妊娠などの悩みを電話とメールで相談できる窓口「にんしんSOSとちぎ」についてお伝えします。
11月の開設から1カ月経ち、どのような相談が寄せられているのか、見えてきた課題や今後の取り組みについて取材しました。
にんしんSOSとちぎは予期しない妊娠などに悩む人やそのパートナー、家族などの相談を受け付けている窓口です。
11月1日、栃木県が開設しました。
栃木県子ども政策課 星野典子課長補佐:「栃木県ではそれまで県のなかに5カ所ある広域健康福祉センターで予期しない妊娠も含めて女性の健康全般に関する相談を受ける体制をとっていた。県でも県南地域で高校生が出産し、そのままお子さんがなくなってしまうという事件が発生したり、そういったようなことも背景のひとつとして設置」
運営を担うのは地域での子育て支援活動や子どもたちへの性教育の出前授業などを行ってきた県助産師会です。
開設から1カ月が経ち、これまでにどのような声が届いているのでしょうか。
にんしんSOSとちぎを運営する県助産師会 小嶋由美副会長:「年代としては10代が圧倒的に多い。件数的には10人くらいの人が、数回の相談があるので20件程度という相談状況。10代から避妊に失敗したのではないかとか、緊急避妊方について詳しく知りたいということで、少し情報はもっているが、いま自分の状況がそのような行動をとった方がいいかどうかというのを判断しかねて相談」
相談は電話が火曜日の午前10時から午後2時、土曜日の午後2時から午後6時に番号050・5526・4662で、メールは24時間にんしんSOSとちぎのウェブサイトなどで受け付けています。
これまでに寄せられた相談は全てメールでした。
小嶋副会長:「どんな研修を受けて対応に臨んでいるか、対応についてもう一歩踏み込んだ返事ができるやりとり意識」
一人で悩みそのまま月日が過ぎて対応が遅れてしまうことを防ぐために相談から支援につなぐ窓口として、今後さらに強化したいことがあるといいます。
小嶋副会長:「経済的な問題であるとか、ほかの医療者や保健行政の支援をいただかなければいけないようなケースも今後想定される。そういった人から相談があった場合に、その後どう対応をとったらいいかという連携が今後の課題」
これからの季節、冬休みが始まり、クリスマスなどの楽しい催しでパートナーなどと「そういう雰囲気」になることもあるかもしれません。
予期しない妊娠から自分や大切な人を守るためにできることがあります。
小嶋副会長:「特に女性は自分の月経周期を今一度確認をしておいていただきたい。また避妊の方法をもう一度見直して、パートナーともよく話し、もし妊娠したらどうするということを一度話し合って。衝動にかられてそういうことをしたあとの結果まで考えないということだと心配」
それでも、もし不安になったらその悩みを受け止めて、これからどうしたらいいのか一緒に考えてくれる場所があります。
星野課長補佐:「気軽に相談してほしい。相談員が気持ちに寄り添い丁寧に対応します」
小嶋副会長:「女性だけでなく、パートナーや家族からの相談も受けている。どのような人が相談していただいても大丈夫」