「2つの代表チームで出場した現役選手」8名

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現在行われているインターナショナルマッチウィーク。各国の代表チームがそれぞれの試合を戦う予定となっている。

今回は、鞍替えなどで「2つの代表チームで出場した経験がある8名の現役選手」をご紹介する。

ウィルフリード・ザハ

かつての国籍:イングランド

現在の国籍:コートジボワール

マンチェスター・ユナイテッドに所属したあと、クリスタル・パレスで長く活躍を続けているプレミアリーグ屈指のドリブラー。ロイ・ホジソン監督の下でイングランド代表に招集されて2試合に出場したが、親善試合でのプレーに留まった。

もともと4歳までコートジボワールで育っていた彼は、後に母国でのプレーを求めてFIFAに訴えを起こした。それが認められたことにより、2017年1月に代表を鞍替え。その直後に行われたアフリカネイションズカップにも出場している。

ジエゴ・コスタ

かつての国籍:ブラジル

現在の国籍:スペイン

彼のスターへの道のりは平坦ではなかった。クラブチームのユースにも所属していなかったという彼は、2013-14シーズンのアトレティコ・マドリーで27ゴールを決めたことで大きな注目を集めた。

ブラジルの代表にも2試合出場していたものの、2013年7月にスペインの国籍を取得。それからすぐに代表を鞍替えする意思を発表し、ビセンテ・デル・ボスケ監督の下で2014年ワールドカップに出場することになった。

ムニール・アル・ハッダーディ

かつての国籍:スペイン

現在の国籍:モロッコ

アンダーカテゴリーでとてつもないゴール数を叩き出し、15歳でバルセロナへとやってきたアル・ハッダーディ。2014年に19歳でプロデビューを果たし、その試合でいきなりゴールを決める活躍を見せた。しかもその直後、ジエゴ・コスタが怪我をしたスペイン代表に招集され、EURO予選でデビューも果たす。

彼はもともとモロッコ人の父親を持っていたため「他の国に行かれないために唾を付けた」とも揶揄され、やはりというべきかこのあと全く招集されなくなった。アル・ハッダーディは2017年からモロッコへの鞍替えを希望し、長い議論の末にようやく今年認められることに。

マリオ・フェルナンデス

かつての国籍:ブラジル

現在の国籍:ロシア

ワールドカップ準々決勝に進出したロシア代表は、チェリシェフとガヴロフを除いた全員が国内リーグでプレーしていた。しかしその中には「国外生まれの代表選手」がいた。それがマリオ・フェルナンデスだ。

2014年に1試合だけブラジル代表でプレーし、日本代表を相手に戦った。しかしその後はお声がかからなくなり、CSKAモスクワで長くプレーしていたこともあってロシアを選択。2017年にデビューし、昨年代表引退するまで34試合に出場した。

ナセル・シャドリ

かつての国籍:モロッコ

現在の国籍:ベルギー

AGOVVでプロデビュシ―したシャドリは、2010年に移籍したトゥウェンテで初のエールディビジに挑戦。いきなり中心選手の一人となり、モロッコ代表にも招集されることになった。北アイルランドとの親善試合でプレーしたものの、その直後に生まれ故郷であるベルギーを選ぶことを宣言した。

そして2011年の2月にベルギー代表へとデビューし、それから現在まで66試合に出場。2018年のワールドカップでは日本代表を相手に3-2の劇的な逆転勝利に貢献、途中出場から大きなインパクトを残した。

メフディ・カルセラ=ゴンサレス

かつての国籍:ベルギー

現在の国籍:モロッコ

シャドリとは逆に、ベルギーからモロッコへと鞍替えしたのがカルセラ=ゴンサレスだ。スタンダール・リエージュでプレーしているときにベルギーで代表チームに招集され、2試合に出場した。

だが2011年2月に考えを変え、モロッコ代表からの誘いを受託することを決めた。デビューとなったニジェール戦でペナルティキックを獲得し、それから21capを獲得。2018年のワールドカップでもメンバーに選ばれている。

サマン・ゴドス

かつての国籍:スウェーデン

現在の国籍:イラン

スウェーデンでイラン人の両親の下生まれたゴドスは、どちらでもプレーすることが可能だった。エステルスンドで進歩を遂げ、シーズン公式戦12ゴールを決めたあと、2016年12月にスウェーデンの代表チームに招集された。

親善試合で2回プレーしたものの、彼自身がそのまま留まるかどうかを迷っていたことから、イラン代表の監督を務めたカルロス・ケイロスが連絡を取ったという。最終的にゴドスはイランを選び、2018年のワールドカップにも3試合で途中出場した。

ヴァロン・ベリシャ

かつての国籍:ノルウエー

現在の国籍:コソボ

FIFAに代表チームの存在を認めてもらうまで長い時間がかかったコソボ。2016年にようやくその願いが叶えられたことにより、ルーツを持っている選手たちの去就が注目された。特にジェルダン・シャキリやヴァロン・ベーラミ、アドナン・ヤヌザイらが。

彼らはコソボへの切り替えを行わなかったが、ノルウェーで20試合もプレーしていたヴァロン・ベリシャは両親の出身地を選択。2016年9月のフィンランド戦でデビューし、ゴールを決める活躍を見せた。

なおコソボには他にもエロリンド・シャラやミロット・ラシツァ、アミル・ラフマニ、サミル・ウイカニらアルバニア代表からの鞍替え組が多く存在している。