暑くてジメジメする夏は害虫が繁殖しやすく、活動がもっとも活発になる時季。どこから侵入してきたのか、いつの間にか家の中に大量発生しているなんてことも…。ここでは、そんないや〜な虫の対策法をご紹介します。


夏のいや〜な虫対策(※写真はイメージ)

家に寄せつけない!便利グッズも!夏のいや〜な虫を撃退



害虫を撃退するため、虫対策のエキスパートである虫博士の亀崎さんに、虫の特性から気をつけること、最新の害虫グッズまで、夏を快適に乗りきる方法を教えてもらいました。

●いや〜な虫の侵入経路は意外なところにあった!?



夏になると、どこからともなく発生する家の中の害虫ですが、じつは外出先で私たちの衣服や持ち物などにくっついて、私たち自身が家に持ち込んでいるケースが多いと、虫博士こと亀崎さんは指摘します。

「たとえば、屋外で長い時間を過ごしたときは玄関前で、服やバッグを払い落とす習慣をつけましょう。また、ダンボールに潜んで侵入するケースも増えています。一般的に害虫は繁殖力が高いので、少なくとも2週間に一度は、部屋のすみずみまで観察し、掃除をするようにしましょう。とくに注意したいのが、キッチンの流し台の下。ここに食品を放置するのは絶対にNGです」

亀崎さんによると、この時季、気をつけたいのは下記の害虫たち。その生態と対策法をしっかり学んでおきましょう。

【おもな害虫の種類と特徴】

・衛生害虫

衛生環境を悪化させたり、毒をもっていたり、人に対して害を与えるゴキブリやダニ、ノミ、蚊、ハエのこと。

・食品害虫

米や小麦粉、乾麺、ビスケットなど保存している食物につくシバンムシやメイガ、コクゾウムシなど。

・不快害虫

いやなにおいを発するカメムシをはじめ、ムカデ、ナメクジなど、人に不快感を与える害虫のこと。

●ESSE読者アンケートで決定!夏のいや〜な虫ランキング



アンケートでは虫による被害報告も多数! ESSE読者がもっとも悩んでいたのはこれ。

1位:蚊


睡眠を妨害されたり、刺されてかゆい思いをしたり、夏のいやな虫No.1!

2位:コバエ


生ゴミをちょっと置いていただけで大量発生…と、後悔する被害者多し。

3位:ゴキブリ


突然現れて飛びかかるなど、ゾッとするような体験談が多かったのが印象的。

4位:ダニ



5位:カメムシ



いや〜な虫の疑問&悩みを虫博士がズバリ解決!便利グッズも紹介



読者アンケートでは、さまざまな害虫に苦しめられた恐怖体験が多数寄せられました。なかでも多かった「きちんと対策しているのになぜ?」に、虫博士が答えます!

●人の血を吸うのは蚊のメスだけ。なかには感染症を媒介するものも!



蚊の生態:世界には約3000種類の蚊がおり、日本に生息するのは約130種類。ベランダの水やプランターの水受け皿、さらにあき缶に残った水分に卵を産んで繁殖。


水のある場所ならどこでも大好き

・マンションの高層階は蚊がいないと聞いていたのに、わが家に飛ぶ蚊はどこから来ている?(R.Sさん)
・夜になるとプーンと現れる蚊。昼間はどうしているの?(R.Yさん)
・屋外にいる蚊と家の中にいる蚊は違うの?(M.Sさん)

夕方から夜に活動するアカイエカは玄関から人と一緒に侵入します。

蚊は日中、屋外で活動するヤブ蚊と、昼間は壁や暗いところにじっとしていて、夕方から活動を始めるアカイエカがいます。侵入経路で多いのは、窓のあけ閉めや人について玄関から入ってくるケース。高層階でも出現するのは、人が運んでいることが多いので注意が必要です。



【対策法】

・水がたまるベランダはこまめに掃除。忌避剤も積極的に活用!
・外出したあと、家に入る前に服やバッグはブラシではらう
・窓のあけ閉めは最小限に


・洗濯物につくカメムシなどに注意
・ヤブ蚊やクロゴキブリに注意
・ゴミ箱はコバエなどに注意
・水受け皿は蚊などに注意
・ダンボールはゴキブリなどに注意

●これで撃退!便利グッズ




4.5〜8畳にワンプッシュで12時間効果が持続します。昼の蚊にも夜の蚊にもこれ1本。ワンプッシュで部屋全体に効きめが広がり蚊を駆除。

・蚊がいなくなるスプレー 200回 無香料 オープン価格(KINCHO)


庭やベランダにスプレーすれば寄りつかなくなる! 庭木回りにスプレーするだけで、ヤブ蚊だけでなく、ボウフラまで退治。

・ヤブ蚊フマキラーダブルジェットプロ 480ml 防除用医薬部外品 ¥1122(フマキラー)


子どもから大人まで使える虫よけミスト。うるおい成分のトレハロース配合。蚊やマダニの虫よけ効果が最大8時間持続します。

・スキンバルサンガードミストウォーター 220ml オープン価格(レック)
(防除用医薬部外品 販売名/L虫よけスプレーH1 効能・効果/蚊成虫、ブユ(ブヨ)、アブ、マダニの忌避)

<イラスト/山元かえ>

●教えてくれた人
【虫博士・亀崎宏樹さん】



レック株式会社ウェルネス研究開発部で殺虫剤ブランド「バルサン」の商品開発を担当。学生時代に応用昆虫学を専攻し、以来30年以上、ゴキブリやダニなどの害虫の生態や駆除剤の研究に携わる。