C大阪が逆転も…10人の福岡がフアンマ・デルガド弾で執念のドロー【明治安田J1第9節】

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明治安田生命J1リーグ第9節の1試合が10日にヤンマースタジアム長居で催され、セレッソ大阪vsアビスパ福岡は2-2のドローに終わった。

6試合ぶりに喫した黒星からの立ち直りが求められる5位C大阪はレヴィー・クルピ監督が慎重かつ最大限の安全面を考慮したクラブ独自の判断で引き続き不在に。そのなかで、丸橋と大久保が揃って先発復帰した。

一方、前節のガンバ大阪戦に続く大阪勢との連戦となる11位福岡は4試合ぶりの勝利を目指すなか、過密日程も考慮して8選手のメンバー変更を決行。ブルーノ・メンデスが古巣のピッチにスタートから立った。

立ち上がりから敵陣に攻め入ったC大阪が早々にネットを揺らす。4分にボックス右深くに侵攻した西川がシュートに持ち込むと、豊川が胸トラップから左足でフィニッシュ。これが決まるが、西川のポジションがオフサイドを取られ、ゴールが認められない。

難を逃れた福岡は7分にボックス右から吉岡の左足シュートで相手ゴールに迫ったが、11分に高い位置でボールを刈り取ろうとした志知が奥埜と交錯して、VARが介入。オンフィールドレビューの結果、主審から志知にレッドカードが提示され、数的不利に陥る。

早い時間帯に数的優位となり、大半の場面でボールの主導権を握ったC大阪だが、17分に湯澤を入れ、守備網の修正を図った福岡もディフェンス意識がさらに向上。敵陣に全体を押し上げ、突破口を見いだしにかかるC大阪だが、なかなかシュート数を伸ばせない。

ゴールレスで試合を折り返したC大阪は後半も圧倒的に押し込み続けるが、依然として福岡の中央を固めた守りの攻略に苦戦すると、西川が苛立ち、奈良とエキサイトする場面も。62分にその西川と中島の交代に動いたC大阪だが、その後も攻め手を探る展開が続く。

すると、粘りに粘る福岡がカウンターから掴み取った左CKのチャンスから先制。67分、エミル・サロモンソンがキックしたボールがゴール前で弾かれると、ボックス右で拾った吉岡がバイタルエリア右から左足のコントロールショットをゴール左に叩き込んだ。

吉岡のJ1初ゴールでリードした福岡だが、C大阪が69分に松田陸からパスを受けた中島がバイタルエリア右から強烈な左足シュートをゴール左に突き刺して、すかさず同点に。J1初ゴールとなる中島の目が覚めるような一撃で嫌な空気が振り払ってみせる。

早々に追いつかれた福岡は73分に石津、フアンマ・デルガドを投入するが、同じタイミングで松田力、加藤を送り出したC大阪の交代策が実を結ぶ。76分、左サイド深くの丸橋が折り返したボールにニアサイドの加藤が反応。右足で合わせ、勝ち越しに成功した。

先制から10分経たずしてビハインドを強いられた福岡だが、81分に残る交代枠でカウエ、渡を送り込み、打開を図ると、88分にバイタルエリア右のエミル・サロモンソンが蹴った浮き球パスからフアンマ・デルガドがヘディングシュート。これが決まり、追いついた。

何とか勝ち越そうと再び前がかったC大阪だが、奥埜の決定的なヘディングシュートもGK村上に阻止されて勝点1ずつを分け合う結果に終わり、2試合未勝利に。福岡も4試合白星から遠ざかったが、序盤から数的不利を強いられたなかで貴重な勝ち点1を手にしている。

セレッソ大阪 2-2 アビスパ福岡

【C大阪】

中島元彦(後24)

加藤陸次樹(後31)

【福岡】

吉岡雅和(後22)

フアンマ・デルガド(後43)