持ち家か賃貸か――。これはテレビや雑誌、はたまたネットニュースでもしばしば話題になるテーマだ。どの媒体をみても、はっきりした答えは出ていない。キャリコネニュースにも「持ち家派」と「賃貸派」で意見が二分された。

佐賀県に住む60代の男性は、「普段はそれほど必要性を感じないが、いざ自分が一人になったときを考えると持ち家の方が良いと思う」と語っている。(文:中島雄太)

「家賃を支払うなら、その分をローン返済にまわしたほうが良い」

前出の男性は、現在持ち家で家族と暮らしている。「賃貸の場合、高齢になると部屋を貸してもらえなくなる可能性がある。買えるときに買っておいたほうが良い」と意見を述べた。

神奈川県の30代男性も「持ち家が必要」と考える一人だ。男性は、

「家賃を払うくらいなら、その家賃相当分をローンの返済に当てたほうが良い。なにかあったら家を売却すれば良いので、資産形成にもなる」

と考えている。ただし「資産形成を考えると土地の価値が下落しにくいエリアでの購入が必須条件」とも忠告しており、実際に男性も購入時にはその点に留意したそうだ。

兵庫県に住む40代の女性は、築年数が古い戸建てに住んでいる。持ち家のメリットについて、

「最寄り駅まで徒歩数分です。築年数は古いですが、毎月の返済額も近隣にある物件の賃貸料と比べると半額程度で済みます」

と語っている。「家賃が高くても築年数が浅く、利便性の良い家に住みたいという人にはおすすめできませんが、その点を気にしないのであれば築年数の古い持ち家がおすすめです」と続けた。

「低金利と言っても返済期間が長いと2倍相当の金額を返済することになる」

一方で、「賃貸の方が良い」という意見もある。新潟県に住む50代男性は、「住宅を購入したが、不要だった」と嘆く。

「利率が低利と言っても返済期間が長すぎ。実質は2倍以上の金額を返している気がする。また維持費とか固定資産もばかにならない金額となるため、賃貸の方がト−タル的に安くなる」

と現状を語った。

北海道の50代男性は、「現在は借家に住んでいますが、後悔はありません。このような不安定な時代には、一生同じ家に住み続ける方が、リスクが高いと感じています」と意見を寄せた。ただし、「家を所有すると言うプライドと満足感も分かります」と持ち家に対する理解も見せた。

兵庫県に住む70代の男性は、老後に賃貸の良さを実感したひとりだ。

「70代になってから安い公共の家賃を払った方がいいと思うようになった。独り身で、住んでいるのが地方都市。安い中古のマンションを買うのがいいのか、公営の賃貸を借りる方が得なのかをずっと考えてきたが、先々の人生を考えたら借りた方がいいという結論に達した」

と述べている。持ち家にするのか、賃貸にするのかはライフスタイルや考え方に大きく依存する。この議論はこの先も続きそうだ。

※キャリコネニュースでは引き続き「持ち家は必要だと思いますか?」や「お酒の失敗エピソード」などのアンケートを実施しています。