再開の行方が注目を集めているプレミアリーグで仰天プランが浮上したようだ。 (C) Getty Images

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 にわかには信じがたいプレミアリーグに関する“トンデモ案”の情報が舞い込んできた。

 新型コロナウイルスの影響により、各界で状況の悪化が報告され、ロックダウン(外出禁止)を強いる国も少なくないなかで、より感染状況が深刻化している欧州では各国リーグが中断・延期を余儀なくされている。

 それは世界的人気を誇るイングランドのプレミアリーグも同様で、7億6600万ポンド(1072億4000万円)とも言われている放映権料の損失を避けるべく6月1日からの再開を目指しているとの報道があるが、収束の目途が立っていない感染状況を考えれば、それも確実ではない。

 今シーズンの打ち切りも含めた協議が行なわれるなか、英メディア『The Athletic』は、「プレミアリーグの“あるクラブ”が、中国でのリーグ続行を持ちだした」という仰天ニュースを報じた。

 周知の通り、中国は新型コロナウイルスの発生源とされる場所である。最近ではピークを越え、1日当たりの感染者が減少傾向にあるとはいえ、イングランドのリーグを再開させるには、リスクが大きいと考えられる。

 だが、『The Athletic』によれば、匿名となっているものの、仰天アイデアを提案したクラブは、プレミアリーグのクラブの中には、現在、ホームスタジアムを医療機関に提供しているクラブもあるため、新型コロナウイルスの影響が峠を越え、より環境が整った中国での残りの92試合の開催が最適だと主張したようだ。
 

 当然、8000キロ以上も離れたアジアでの無謀とも言える再開プランには、他クラブの首脳陣から非難が殺到。同メディアの取材に答えた関係者の一人は、こう怒りを露わにしたという。

「中国での再開を提案しているクラブがある。だが、そんなことは全くの無意味だ。クレイジーなアイデアであり、我々は拒絶されることだろう。それに世界の他の地域でやるなんてことをしたら、我々は虐殺されるかもしれないよ」

 一体、どのクラブが無謀な計画を打ち出したのか? 英紙『Daily Mail』は、「NHS(国民保健サービス)の圧力から逃れられる」と同クラブの幹部が発言したことをすっぱ抜き、現在NHSに支援活動を行なっているマンチェスターの2クラブとチェルシーの可能性を除外。そのうえで、来シーズンのチャンピオンズ・リーグ出場権を争うクラブではないかと報じている。

 となれば、今現在、出場権を争っているアーセナル(9位)、トッテナム・ホットスパー(8位)、レスター・シティ(3位)、シェフィールド・ユナイテッド(7位)、ウォルバーハンプトン(6位)に可能性があることになるが……。

 現地時間4月3日に改めてテレビ電話を用いた首脳会議を行なうとしているプレミアリーグ。果たして、彼らはいかなる形でリーグを再開させるのだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部