鈴鹿ポイントゲッターズで指揮を執るミラグロス・マルティネス監督【※画像:本人公式Instagramのスクリーンショットです】

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初の女性監督として注目、JFL鈴鹿ポイントゲッターズのマルティネス氏が持論を展開

 世界中で新型コロナウイルスが猛威を振るい、欧州では感染者が爆発的に増え始めている。

 JFL及びJリーグ史上初の女性監督として脚光を浴びている鈴鹿ポイントゲッターズのミラグロス・マルティネス監督が、日本での自宅隔離などについて「スペインと日本では、かなり異なる文化を有している」と持論を展開した。スペインメディア「Estadio Deportivo」が報じている。

「アジアの大国(中国)に非常に近い日本には、スペイン人監督のミラグロス・マルティネスがいる」と伝えたのはスペインメディア「Estadio Deportivo」だ。中国の武漢市から発生した新型コロナウイルスは瞬く間に広がり、いまや世界中で感染者が増えている。

 2019年からJFL鈴鹿アンリミテッド(現鈴鹿ポイントゲッターズ/20年から変更)の監督に就任したスペイン人女性マルティネス氏は、日本の全国リーグで初の女性監督として注目を集めた。昨季は16チーム中12位の成績を残し、今季も指揮を執っている。

 日本では一部の国からの入国・帰国者に対して2週間の自主隔離を要請し、国民に対しては「不要不急の外出」を自粛するように求めた。一方、イギリスでは政府が70歳以上の高齢者に対して自主隔離を要請する方針と報じられており、その他の国でも自主隔離を義務づける動きが拡大している。

 記事では「日本政府が取った措置の一つは、スポーツなどの大規模イベントを中止することだった」と言及。さらに「3月15日まで延期されていたJリーグは、しばらく停滞している。中断されていないのは、鈴鹿ポイントゲッターズなどのチーム練習だ」と続けている。

「日本では、4〜5日間家いて外出しないことに慣れている」理由とは?

 世界中で自主(自宅)隔離の動きが広がるなか、マルティネス監督が日本とスペインにおける感覚の違いについて言及。「“ミラ”の見解ははっきりしており、スペインと日本というまったく違う二つの文化への特別な主張をした」と伝えている。

 マルティネス監督は「スペインと日本では、かなり異なる文化を有している」と切り出すと、「ここ日本では外出できないと言われれば出て行かない。そして家族にとって生活必需品を買うべきだと言われればそうする。スペインでは、我々はより社会的な国民性だからそういったルーティンを続けるのに苦しむ」との見解を示した。

 また、別の側面にも触れたマルティネス監督は、「日本では台風や気候的な大きな影響を受けることにより、4〜5日間それぞれ家いて外出しないことに慣れている」と指摘。自宅待機に対する慣れが自然と日本人に身についており、今回の騒動からもそうした一面が垣間見えると語っている。

 新型コロナウイルスの騒動はいまだに収束の見通しが立っていないなか、日本サッカー界は再開に向けて話し合いを続けている。サッカーのある日常生活はいつ戻るのか。マルティネス監督はチームで指導しながら、その日を待ち続けている。(Football ZONE web編集部)