PK戦でなかなか勝つことができなかったイングランド代表【写真:Getty Images】

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ゼロックス杯の神戸対横浜FMで珍事 独紙反応「GKはコーヒーを飲むことができたかもしれない」

 富士ゼロックス・スーパーカップが8日に埼玉スタジアムで開催され、昨季J1リーグ王者の横浜F・マリノスと天皇杯王者ヴィッセル神戸の一戦は、3-3のままPK戦にもつれ込み、神戸が3-2で制した。

 9人連続PK失敗の珍事が起きたなか、ドイツ紙「アウクスブルガー・アルゲマイネ」は「日本に感謝:イングランドはもうPK戦の笑い者ではない」と報じている。

 試合は打ち合いの様相を呈し、両軍が3ゴールを奪い合う白熱の展開となった。そのままPK戦に突入し、先攻の横浜FMはDFチアゴ・マルチンス、後攻の神戸はイニエスタがともに成功。2人目はMF扇原貴宏、FW田中順也が続けてネットを揺らした。

 ところが3人目から思わぬ展開となる。横浜FM側はFWエジガル・ジュニオ、MF水沼宏太、DF松原健、MF和田拓也、FW遠藤渓太が失敗。神戸側はFW小川慶治朗、DF 西大伍、DF大粼玲央、DFトーマス・フェルマーレンが外し、まさかの9人連続失敗。最後は神戸MF山口蛍が決めて、神戸が3-2でPK戦を制した。

 9人連続PK失敗は海外でも話題となり、ドイツ紙「アウクスブルガー・アルゲマイネ」は「日本に感謝:イングランドはもうPK戦の笑い者ではない」と反応。「GKはコーヒーを飲むことができたかもしれない。日本では、9人連続でPKが決まらなかった」と伝えている。

「イングランドにとっては朗報」と指摘 「フェルマーレンでさえ…」

引き合いに出されているのはイングランド代表だ。これまでPK戦で敗退するケースが目立ち、1996年EURO、1998年ワールドカップ(W杯)、2004年EURO、2006年W杯、2012年EUROと、大舞台でことごとくPK戦で憂き目に遭ってきた。

 日本での珍事について、アーセナルやバルセロナでプレーしたフェルマーレンに言及。「フェルマーレンでさえ、ゴールのどこにもシュートを決められなかった」と驚きをもって記している。

 日本での珍事を受けて、イングランドにつきまとったPK戦のネガティブな印象が薄れたと主張。「イングランドにとっては朗報だ。他の島国が争っている」と、欧州のライバル国に対して皮肉交じりの一言も添えている。日本での珍しいPK戦は思わぬ形で議題に上がっていた。(Football ZONE web編集部)