台湾「高砂義勇隊」史料4千点超、故人から受け継ぎ整理 歴史ひもとく
史料は先住民タロコ族出身で、同隊の隊員とその遺族の権利を主張する「高砂義勇隊・遺族文化協会」の創設者、故・程登山さんが生前に収集したもの。程さんは1930(昭和5)年生まれ。45(同20)年1月から花蓮港北飛行場(現花蓮空港)で、非正規の使役として後方勤務に当たり、そこで終戦を迎えた。戦後は小学校の教師となり、後に校長として後進の育成に励んだ。
程さんが2017年に死去するまでに集めた史料や文物は4000点を上回る。遺族が同年、東華大学(花蓮県)人文社会科学院に寄贈し、王鴻濬院長を中心とする研究チームが史料や写真の整理、分類、消毒、ファイリングを進めていた。
同院は2日、プロジェクトの成果を発表した。程さんが残した史料からは、日本統治時代に従軍した先住民の歴史の縮図が見て取れると話す王院長。全ての史料をクラフト紙の封筒に収め、詳しい解説を添えた程さんの仕事の丁寧さも紹介した。先住民の視点から語られた貴重な口述記録のほかにも、これまで注目されてこなかった大戦下における先住民女性の歴史に触れるものもあるという。王院長は、まず史料のデジタル化を目指し、将来的には一般にも公開して、旧日本軍に動員された先住民の果たした役割や心の声などを伝えたいと意欲を示している。
(張祈/編集:塚越西穂)
