カメラレンズの加工・検査にAI、“匠の技”継承へニコンの覚悟
ニコンでは研究開発本部内に設置した専門部署を中心に、AIの活用・適用推進に向けた研究開発に取り組んでいる。外部とも連携しており、分光技術と深層学習(ディープラーニング)を用いて、ジャムなどに混入した異物を高精度に検知する装置をアヲハタと共同開発。19年5月に本格稼働した。
カメラ用交換レンズは、35ミリメートルフルサイズ用や35ミリメートル以上のフォーマット用の出荷金額が上昇傾向にある。また交換レンズ自体、デジタルカメラ市場が縮小する中で依然重要な収益源。ニコンは18年10月に交換レンズ「ニッコール」の累計生産本数が1億1000万本を達成。蓄積してきた多数の「レンズ資産」が競争力の源だ。
業界内では、特に高級価格帯を中心に製造工程の自動化は難しいとする見方が強い。一方で、カメラ市場の縮小や少子高齢化による技術者不足を見据えた施策を欠かすこともできない。
馬立社長兼CEOは「(レンズの製造や完成品の検査は)デリケートな加工・検査を熟練の人が担っている。非常にわずかな変化を捉えなければならない。それをシステムや機械で実現したい」とし、「レンズ部品のリードタイムは長い。その短縮に向けた投資はやっていく」意向を示す。
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