賃金格差どこまで解消できるか、平成最後の春闘が火ぶた
春闘相場をリードしてきたトヨタ労組はベア要求額を示さず、月額でベア、定期昇給分、各種手当を含め総額1万2000円の賃上げを要求した。上部組織の自動車総連が前年は「3000円以上」と明記していたベア要求額について今年は明記しなかったため。
自動車総連の高倉明会長も「ベアだけ見れば中小が大手を超えるようになったが、定昇にも焦点を当てないと賃金格差は縮まらない」とし、グループ会社や下請け中小の底上げに軸足を移す。一方、統一ベア要求が慣行の電機連合加盟労組は、昨年と同額のベアを要求する。
今春闘の焦点はここ20年、開いてきた大手と中小の賃金格差をどこまで解消できるかだ。「官製春闘」は一定の結果を出したものの2%台の賃上げ率にとどまる。しかも厚生労働省の毎月勤労統計の不正に伴い、政府が示した実質賃金の伸びが疑問視されている。
連合は新たに連合加盟組合の平均賃金水準である月額約30万円を指針とする「社会横断的水準」を示した。賃金実態が把握できない中小組合に対し定昇に当たる「賃金カーブ維持相当分」4500円に加え、2%の格差是正分6000円の「総額1万500円以上」の目安を明示した。
来年4月施行の「同一労働同一賃金」に向けた非正規社員の待遇改善も焦点。NTT労働組合は正規、非正規を問わず年収ベースで2%の賃上げを要求。日本郵政グループ労働組合は組合員の4分の1を占める非正規社員を扶養手当の支給対象とするよう要求する。
