豊田合成副社長が語るGaNパワー半導体の勝算
―なぜGaNのパワー半導体に注目したのですか。
―他社との差別化のポイントは。
「既にSiCや横型のGaNデバイスが実用化されつつある中、差別化のために電気を基板に対して縦に流す『縦型GaNパワー半導体』を開発中だ。GaNの電力損失は、Siと比べて10分の1、SiCと比べても2分の1と低く、GaNを使うことで半導体デバイスの小型化などにつながる。また『縦型GaN』は『横型GaN』に対して高出力・高周波用途に向いており、新しいパワー半導体の市場を開拓できると考えている」
―具体的にはどんな用途がありますか。
「産業機器、送電システム、モビリティー分野などさまざまだ。今春の展示会に試作品を初出品した。低損失のスイッチングデバイスとして、また横型GaNでは出せないパワーを出せるデバイスとして用途開拓を始めたところだ」
―量産化のめどは。
「現在は事業としてようやく“入り口”に立った状態。コストや信頼性といった課題を乗り越え、21年頃に4インチサイズの基板で市場に参入したい。量産に向けては電機、半導体メーカーなどとの協業を考えている」
―GaN研究には国も積極的に取り組んでいます。
「7月には名古屋大学にGaN研究の新拠点が完成した。オールジャパンの研究体制が整いつつあり、当社もその一員として、独自技術を含め貢献していきたい」
(聞き手=杉本要)
