UACJ、波乱の人事。筆頭株主が反対
UACJが13日に発表した修正案は、石原美幸取締役の社長昇格は変更せず、中野隆喜、種岡瑞穂の両取締役兼専務執行役員に代表権を付与する内容。古河電工も同日、同修正案への支持を書面で発表した。
UACJの当初案に対し、古河電工は「山内氏と岡田氏が代表取締役として残るのは問題。石原新社長が手腕を発揮できない」(小林敬一社長)として反対を表明。2013年10月に旧古河スカイと旧住友軽金属工業が合併し、UACJとなった統合効果が表れていない点や、海外投資が結実していない点も批判し、経営責任を取る意味で山内氏と岡田氏の取締役退任を求めていた。
3人体制は維持
13日に会見したUACJの山内会長は、修正案について「会社の運営がうまくいくこと、会社の独立性を確保すること、山内・岡田の保身ではないことの3点を判断基準に検討した」と説明。筆頭株主である古河電工の理解を得ていないにもかかわらず、2月末の人事案発表に至った背景として「話し合いの経緯や両社の企業観にすれ違いがあった」との認識を示した。
一方、代表取締役を3人体制とする点は当初案の方針を維持した。山内会長は「ガバナンス(統治)に対する世間の厳しい見方は認識しているが、3人いることが問題になるとは考えていない」と強調。新たに代表権を持つ中野氏は海外案件、種岡氏は主力のアルミニウム板事業の責任者として、経営全般をみる石原次期社長と役割分担するという。
修正案は、社外取締役を2人増やし計4人とすることも盛り込んだ。
取締役総数の3分の1を社外取締役が占めることになり、「ガバナンスをしっかり機能させられる」(山内会長)とみている。
(文・斉藤陽一)
