労働災害による1年間の死亡者数は過去最少の928人と減少傾向にあるが、死傷者数は前年と比べ増加傾向にあることが厚生労働省のとりまとめで明らかになった。

 2016年の労働災害による死亡者数は928人で、前年から44人減となり、2年連続で過去最少となった。

 死亡者数が多い業種は、建設業294人(前年比33人減)、製造業177人(同17人増)、陸上貨物運送事業99人(同26人減)となっている。

 死亡者数が多い事故の型別は、墜落・転落232人、交通事故(道路)218人、はさまれ・巻き込まれ132人となっている。

 労働災害による死傷者数は(死亡・休業4日以上)は11万7910人で、前年と比べ1599人増となった。厚生労働省では、小売業、社会福祉施設、飲食店などで増加したことが影響したと分析している。

 死傷者数が多い業種は、製造業2万6454人(前年比63人増)、建設業1万5058人(同526人減)、陸上貨物運送事業1万3977人(同92人増)、小売業1万3444人(同414人増)となっている。