リクルートホールディングス(東京・千代田、峰岸真澄社長)の研究機関、リクルートワークス研究所が実施した調査によると、2018年3月卒業予定の大卒求人倍率は前年とほぼ同水準となる1.78倍だったが、従業員規模や業種間で倍率差が拡大していることが分かった。

 2018年3月卒業予定の大学生・大学院生対象の大卒求人倍率は1.78倍と、前年の1.74倍とほぼ同水準となった。

 全国の民間企業の求人総数は、前年の73.4万人から75.5万人へと2.1万人増加した(2.8%増)。一方、学生の民間企業就職希望者数は、前年42.2万人とほぼ同水準の42.3万人だった(0.3%増)。

 求人倍率を従業員規模別に見ると、従業員規模300人未満の企業では6.45倍となり、前年から2.29ポイント上昇した。一方、従業員規模5000人以上では0.39倍と、前年から0.20ポイント低下した。

 従業員規模300人未満の企業と5000人以上の企業の求人倍率差は6.06ポイントと、前年(倍率差は3.57ポイント)に続きさらに拡大し、2010年3月卒 (倍率差は8.05ポイント)に次ぐ状況となった。

 従業員規模300〜999人の求人倍率は1.45倍(前年比0.28ポイント増)、1000〜4999人は1.02倍(前年比0.10ポイント増)だった。

 求人倍率を業種別に見ると、流通業は11.32倍と、前年比4.34ポイントの大幅増。建設業は9.41倍と、前年比3.16ポイントと大きく上昇した。ともに比較可能な時期(2010年3月卒以降)で最も高い水準となっている。