介護・医療・ヘルスケアなどの情報サービスを提供するエス・エム・エス(東京・港区、後藤夏樹社長)は2017年3月期決算および2018年の経営方針を発表した。17年3月期の決算は、売上高が前年度比21%増の230億5400万円、営業利益は32%増の36億4600万円で、創業以来13期連続の増収増益となった。

 同社のメイン事業であるキャリア分野の中で、介護は人材紹介(売上高17億9000万円、前年度比24%増)、人材メディア(売上高22億3400万円、前年度比22%増)共に売上を大きく伸ばした。同じく医療の人材紹介も、前年度比6%増の87億5800万円と成長した。

 介護事業者分野は、同社が行う経営支援サービスである「カイポケ」の会員拠点数が前年より1500拠点増加し、売上高は前年度比19%増の30億4000万円となった。

 海外分野は2015年10月に買収したMIMSグループが売上増加に寄与し、売上高は84%増の47億8600万円となった。

 創業以来キャリア分野が事業の成長を牽引してきたが、2016年度は介護事業者分野と海外分野が更なる成長の基盤として確立してきた。

 2018年3月期は、売上高278億400万円(21%増)、営業利益43億7800万円(20%増)、経常利益51億3700万円(16%増)、当期純利益33億9600万円(21%増)を見込み、14期連続の増収増益を目指す。

 そのための具体策として、キャリア分野の中の介護職向け人材紹介を本格的に展開する。看護師向け人材紹介と同規模にまで成長させ、売上高前年度比52%増を目標とする。

 また、介護事業者分野はさらに2500拠点を増やすことで売上高前年度比19%増を目指し、海外分野はMIMSのプラットフォーム化の推進やグローバルキャリアビジネスを本格的に開始することで、売上高前年度比19%増を目指す。

 決算説明会で後藤社長は、「市場規模の拡大に伴うキャリア分野の継続的な成長に加え、介護事業者分野及び海外分野の成長を加速させていきたい」と話し、14期連続の増収増益を目標に更なる事業拡大を目指していく。