ディスコ(東京・文京、新留正朗社長)が企業を対象に、採用広報開始から約1カ月経過時点の採用活動の現状を調査した結果、2018年卒学生の採用を「増やす」見込みの会社が3割を超えていることが分かった。

 2018年卒学生の採用見込みは、2017年卒採用よりも「増やす」が31.3%、「減らす」が9.4%となり、増加傾向となった。

 従業員の規模別にみると、「増やす」が多いのは、従業員「1000人以上」(34.9%)の大手。次いで「300〜999人」が32.2%、「300人未満」が28.3%となった。

 業界別で「増やす」が多いのは、「サービス、その他」が最も多く、34.8%だった。

【2018年卒学生の採用を増やす見込み(業界別)】
メーカー     29.6%
商社・流通    33.9%
金融       20.0%
IT・情報処理   31.3%
サービス、その他 34.8%

 現時点での学生のエントリー数は、前年より「増えた」(31.8%)と「減った」(35.4%)が3.6ポイント差と僅差となった。

 業界別エントリー数では、「IT、情報処理」で「増えた」(37.5%)が「減った」(19.7%)を17.8ポイント差で大きく上回った。一方、「メーカー」では「減った」(39.9%)が「増えた」(28.4%)を11.5ポイント上回るなど、業界によって差が生じた。

【業界別エントリー数(前年比)】
      増えた  減った
メーカー  28.4%   39.9%
商社・流通 32.5%   43.4%
金融     34.3%   34.3%
IT、情報処理 37.5%   19.7%
サービス、その他 32.0%   34.0%

 面接の開始時期は、4月が最多で36.3%となった。6月以降の面接開始は2割未満(16.1%)に留まる。

 従業員の規模別に見ると、いずれの規模でも4月開始が最多。ただし、「1000人以上」では6月開始も22.3%と比較的多い。

 業界別では、「IT、情報処理」は3月開始が43.8%と集中している。「メーカー」、「商社・流通」は4月に集中(メーカー42.9%、商社・流通39.7%)。「金融」は5月開始が最多で34.3%となったが、6月開始も3割を超える(31.4%)。「サービス、その他」は3割を超える月はなく、分散傾向だった。

 調査は、2017年3月27日〜30日の間、2018年度の新卒採用を予定している全国の主要企業を対象にインターネットで実施し、670社から回答を得た。