人材サービスのディスコ(東京・文京、新留正朗社長)の学生モニター調査によると、2018年卒学生の4月1日時点の内定率は14.6%で、前年同期に比べ内定の前倒しが進んでいることが分かった。

 4月1日の調査時点で内定を得ている学生は全体の14.6%となり、先月(3月1日)の6.0%から1カ月間で8.6ポイント増えた。前年同期(11.8%)と比べ2.8ポイント上回った。

 文理別に見ると、理系の男子16.3%、女子17.7%に対し、文系は男子13.8%、女子12.8%と、理系が先行している。

 内定取得学生のうち就職先を決めて就職活動を終了したのは18.0%で、前年同期(8.2%)より約10ポイント多かった。

 内定企業の業界は、「情報処理・ソフトウエア・ゲームソフト」が22.0%で最も多く、「調査・コンサルタント」(18.0%)が2位となり、先月(3月)調査とは順位が逆転した。

【内定を得た業界 トップ5】
1位 情報処理・ソフトウエア・ゲームソフト 22.0%
2位 調査・コンサルタント 18.0%
3位 建設・住宅・不動産 10.0%
4位 情報・インターネットサービス 9.5%
5位 専門店 7.5%

 内定を得た企業の従業員規模の比率を見ると、3月調査で「300〜999人」は2割弱(18.2%)だったが、4月は26.2%と8ポイント増加。「1000人〜4999人」も3月調査(29.1%)より増加した(33.1%)。

 一方、「299人以下」と「5000人以上」は割合が下がった。

 内定出しの現状について調査を行ったディスコは、「就職戦線序盤は、外資系コンサルティングファームやIT業界などのメガベンチャーや小規模ベンチャーが先んじて内定を出していたが、3月以降は中堅企業も内定を出し始めたことがうかがえる」と分析している。

 内定を得た企業のインターン参加経験をあわせて聞くと、内定企業の57.3%がインターンシップに参加した企業だった。3月調査(60.9%)より3.6ポイント減少したものの、依然として過半数を占める。

 調査は、2017年4月1日〜6日、2018年3月に卒業予定の大学4年生(理系は大学院修士課程2年生含む)1368人を対象にインターネットで実施した。(文系男子484人、文系女子383人、理系男子337人、理系女子164人)