【警告】日本=なし ガーナ=S・ラリエア(28分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】矢島慎也(日本)

写真拡大 (全2枚)

2016年5月11日/19:19/ベアスタ/11,038人
U-23日本代表 3-0 ガーナ代表
前半 3-0
後半 0-0
得点者/日本=矢島(11分、15分)、富樫(30分)

【U-23日本代表・総評】 6
前半30分で3ゴールを奪い、終始主導権を握ってゲームを展開。もっとも、ガーナが思ったほど身体能力や個人技を押し出したプレーを見せず隙が散見された状況では、無得点に終わった後半の出来や、カウンターを受ける場面が出た点は、“対世界”に向けての課題だろう。

【PHOTOギャラリー】九州・熊本震災復興支援チャリティーマッチ U23日本代表3-0ガーナ代表@鳥栖

 [個人採点・寸評]
[GK]
1 櫛引政敏 6 (HT OUT)
前半は枠内シュートが自身正面の1本のみと決定的なピンチはなし。44分に奈良が目測を誤って2対2を作られた場面では、判断良く飛び出して防いだ。リーグ戦の出場機会に恵まれず、心配された試合勘も問題は感じられなかった。

[DF]
5 植田直通 6.5
故郷・熊本への想いを背負い、初めてキャプテンマークを巻いてピッチへ。ロングボールを次々と撥ね返し、チームに流れを呼び込んだ。後半には接触で頭部を痛めて、テーピングを巻きながらプレーを続行。その溢れんばかりの闘志は熊本にも届いたはずだ。
 
13 奈良竜樹 6.5 (HT OUT)
持ち前のコーチングと“攻め”のラインコントロールで最終ラインに君臨し、相手のシュートも身体を張ってブロック。26分にはセットプレーからゴールを脅かすなど、クラブでの充実ぶりを感じさせる内容だったが、本人はトラップミスからゴールに迫られた場面を反省。
 
15 亀川諒史 6 (79分OUT)
序盤は大島とのパス交換からサイドを活性化。縦、横の揺さぶりを交えながら1対1で相手を押し込み、CKへとつなげた。ピンチを招く場面もなく、守備も及第点を与えられる。
 
20 伊東幸敏 6.5
サイドのスペースを見逃さず、前線と連動してオーバーラップを敢行。相手のマークが緩慢だったことは差し引くべきだが、矢島の2点目をアシストした後も、アーリークロスから決定機を演出するなど、メンバー生き残りを懸けた“正念場”の舞台できっちりアピールした。
 
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
 
[MF]
8 大島僚太 6 (58分OUT)
焦らず冷静にゲームをコントロールしながら、隙を見計らって2トップに裏を狙わせるロングフィードを供給。味方のボールロスト後も球際に食らい付き、守備でも貢献してみせた。
 
12 橋本拳人 6 (HT OUT)
アフリカの選手にも当たり負けしないフィジカルの強さを証明。鋭い加速でくさびにもプレッシャーをかけ、相手がカウンターに転じた際はしっかりとボールを刈り、中盤の“門番”的な役割を果たした。
 
9 野津田岳人 5.5
開始わずか15秒で約25メートルのミドルをお見舞いし、その後も前を開けば果敢にシュート。なおかつ球離れ良くダイレクトプレーに絡み、攻撃をスムーズに進めたが、79分に迎えた絶好のチャンスでふかしてしまい、欲していたゴールは決められなかった。
 
10 矢島慎也 7 MAN OF THE MATCH
鮮やかなコンロトールショットで先制のネットを揺らすと、その4分後には伊東のクロスにダイレクトボレーで合わせて2点目。序盤で相手に大きなショックを与えるだけでなく、大島が交代後はサイドハーフからボランチへとシフトし、ユーティリティ性も発揮した。
 
[FW]
16 浅野拓磨 5.5 (HT OUT)
スピードと裏への抜け出しの合わせ技で相手の最終ラインを牽制。しかし、再三チャンスに顔を出しながら、6分にはシュートをふかし、34分にも伊東のクロスをミートできず、悔しい結果に終わった。
 
21 富樫敬真 6.5
サイドに流れながら、タメを作って後方からの攻撃参加を促す。30分にはDF3人のマークをものともせず、技ありのループシュートでU-23代表初ゴール! 直後のGKとの1対1は相手の好セーブに遭い仕留め損ねたが、前線で存在感を放った。
 
交代出場
GK
18 杉本大地 5.5 (HT IN)
ピンチらしいピンチはなく、45分間を無失点で切り抜ける。ハイボールの処理は無難にこなしたものの、プレスをかけられた際にビルドアップが乱れた点は反省材料だろう。
 
FW
11 金森健志 5.5 (HT IN)
後半開始から気迫と推進力を漲らせてプレー。しかし、48分には右サイドからのクロスに飛び込むも一歩及ばず、57分にもダイレクトプレーで抜け出すも、トラップミスで自らチャンスを逃した。
 
DF
4 岩波拓也 6 (HT IN)
ガーナ国内リーグトップスコアラーのアダムスと駆け引きしながらラインコントロール。植田との補完性も申し分なく、一方が空中戦でボールを撥ね返し、こぼれ球を拾って相手の反撃をしのいだ。

MF
19 井手口陽介 6(HT IN)
中盤でセカンドボールの回収役に。カウンターを受けて味方が抜かれてもすかさずカバーし、時には激しいスライディングで相手の行く手を封じた。足首の故障を感じさせない、地に足の付いたプレーだった。

MF
14 前田直輝 5.5 (58分IN)
右サイドハーフに入り、ファーストプレーで裏へ見事なスルーパス。しかし、その後は富樫の胸トラップの落としに左足を振り抜くも、枠を捉えられずにチャンスを逃すなど、結果を求めるあまりやや空回りした印象だ。
 
DF
6 三丸 拡 ―(79分IN)
地元での出場で大きな声援を受けてピッチへ。相手の運動量が落ちる時間帯で緊迫した守備機会はなく、ソツなくプレーを終えた。
 
監督
手倉森誠 6
前日会見で「積極的な仕掛けや闘争心ある守備はやり続けないといけない」と話していた通り、選手たちにしっかりと戦術をすり込んだ。大前提と語っていた勝利は挙げたが、相手の力量を考えると及第点が妥当か。
 
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)
 
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。