マンUが痛恨の逆転負け、4位浮上失敗…CL出場権争いはマンCが有利に

写真拡大

 プレミアリーグ第35節延期分が10日に行われ、ウェストハムとマンチェスター・Uが対戦した。

 マンチェスター・Uは1試合未消化の暫定で勝ち点「63」の5位。4位マンチェスター・Cとの勝ち点差は「2」で、ウェストハムに勝てばチャンピオンズリーグ出場圏内の4位に浮上することができる。最終節を前に、重要なアウェーゲームを迎えた。一方、ホームのウェストハムはスタジアム移転が決まっているため、ブーリン・グラウンドでの最後の試合を迎えた。

 試合前にマンチェスター・Uのチームバスが襲撃に遭い、キックオフ時刻が45分遅れとなった一戦。均衡を破ったのはホームのウェストハムだった。10分、左サイド深くからのグラウンダーのクロスに反応したディアフラ・サコが後方に下がりながら左足を一閃。ダイレクトでのシュートがゴール左隅に吸い込まれた。

 マンチェスター・Uは前半のうちに同点ゴールを挙げることができず、1点ビハインドでハーフタイムを迎えた。後半開始時からはマイケル・キャリックをピッチへ送り出し、反撃を期す。

 すると51分、敵陣右サイドでゴールキックを受けたマーカス・ラッシュフォードがドリブルで縦へ突破し、ペナルティーエリア右奥のスペースへスルーパスを供給。走り込んだフアン・マタが相手をかわして右足で中央へ折り返すと、最後はフリーのアントニー・マルシャルが難なく押し込んだ。マンチェスター・Uが後半立ち上がりに同点に追いついた。

 次のゴールもマンチェスター・Uのものだった。73分、中盤でのボール奪取からカウンターを仕掛け、左サイドのスペースでマルシャルが前を向く。マルシャルはスピードを上げて縦へと突破し、ペナルティーエリアへ進入。角度のないところから左足を振り抜くと、シュートはニアサイドを破ってゴールネットを揺らした。マルシャルの2ゴール目で、マンチェスター・Uが2−1と逆転に成功した。

 逆転に成功して残り15分を切ったが、マンチェスター・Uはリードを守り切ることができなかった。76分、直接FKが壁に当たったこぼれ球を拾ったディミトリ・パイェに縦パスを送られると、ペナルティーエリア内のマイケル・アントニオにヘディングシュートを決められて2−2の同点に。さらに80分には左サイドからのFKをパイェに蹴り込まれ、マイケル・アントニオにニアサイドから強烈なヘディングシュートを決められた。

 セットプレーから2失点を喫し、再逆転を許したマンチェスター・U。終盤にはジェシー・リンガードやアドナン・ヤヌザイを投入したが、得点は生まれなかった。

 試合は3−2で終了。ウェストハムが競り勝ち、勝ち点を「62」に伸ばした。敗れたマンチェスター・Uは4位浮上のチャンスを逃し、勝ち点は「63」のまま。4位マンチェスター・Cは勝ち点「65」、5位マンチェスター・Uは同「63」、6位に浮上したウェストハムは同「62」となり、最終節を迎えることとなった。

 ウェストハムは15日の最終節でストークとアウェーで対戦し、マンチェスター・Uはボーンマスをホームに迎える。

【スコア】
ウェストハム 3−2 マンチェスター・U

【得点者】
1−0 10分 ディアフラ・サコ(ウェストハム)
1−1 51分 アントニー・マルシャル(マンチェスター・U)
1−2 73分 アントニー・マルシャル(マンチェスター・U)
2−2 76分 マイケル・アントニオ(ウェストハム)
3−2 80分 ウィンストン・リード(ウェストハム)