日本統治時代に活躍した「台湾の孫文」 没後85年も政界で存在感
(台北 2日 中央社)蔡英文次期総統は2日、自身のフェイスブックを更新し、日本統治時代に社会運動家として活躍しながら、病気のため40歳で急逝した蒋渭水氏について、その短くも豊かな人生には知るべきことが非常に多いとすると同時に、信念を貫いた蒋氏の姿勢を称賛した。蔡氏は1日、蒋氏の没後85年を記念するコンサートに招かれていた。
蒋氏は医師でありながら、1920年代に「台湾議会設置請願運動」に参加、当局に認可された最初の政治結社を結成するなど、民族・社会運動の指導者として活躍。蒋氏は何度も逮捕されたが、その意志が変わることはなかった。市民に与えた影響は大きく、1931年に行われた葬儀には約5000人が参列し、当時の権力者をも震撼させたという。
蔡氏のほかに、馬英九総統や柯文哲・台北市長も蒋氏の生涯に強い感銘を受けている。馬総統は、中華民国建国の父・孫文と経歴が似ていることなどから、蒋氏を「台湾の孫文」と呼んでおり、過去には「同胞は団結すべき、団結こそ力」という同氏の言葉を自身のオフィスに掲げていると述べていた。
医師出身の柯市長はこれまで複数回、蒋氏をテーマにした講演を行っており、2014年の台北市長選でも、「蒋氏の精神を引き継ぐ」と語っている。
(葉素萍/編集:杉野浩司)
蒋氏は医師でありながら、1920年代に「台湾議会設置請願運動」に参加、当局に認可された最初の政治結社を結成するなど、民族・社会運動の指導者として活躍。蒋氏は何度も逮捕されたが、その意志が変わることはなかった。市民に与えた影響は大きく、1931年に行われた葬儀には約5000人が参列し、当時の権力者をも震撼させたという。
医師出身の柯市長はこれまで複数回、蒋氏をテーマにした講演を行っており、2014年の台北市長選でも、「蒋氏の精神を引き継ぐ」と語っている。
(葉素萍/編集:杉野浩司)