鮮やかな直接FKで同点弾を決めた中村(10番)。抜群の精度を誇る左足は、衰える気配がない。(C)J.LEAGUE PHOTOS

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 J1リーグ・2節は3月5日、各地で5試合が開催された。19時キックオフの試合では、横浜OBの井原監督率いる福岡が、古巣・横浜をホームに迎え撃った。
 
 試合は開始早々の6分に動いた。先制したのは福岡だ。左サイドで得たFKのチャンスを活かし、末吉のクロスをウェリントンがヘッド。元日本代表CB中澤のマークをものともしない力強さを見せつけ、福岡のブラジル人エースが2試合連続ゴールをマークした。
 
 貴重な先制点を得た福岡は、持ち味とする堅守で横浜の攻撃を凌ぎ、そのまま1-0で前半を折り返した。
 
 後半は、横浜が圧倒的にボールをキープし、福岡が守備に回る展開が続く。とりわけ、後半開始から出場した横浜の仲川がアクセントになり、右サイドから崩しにかかった。
 
 そして、81分。横浜の背番号10が眩い輝きを放つ。エリア付近で得たFKのチャンスで、中村が左足を一閃。絶妙にコントロールされたシュートはニアポストをかすめ、鮮やかにネットを揺らした。
 
 中村はJ1新記録となる21点目の直接FK弾。「芝が硬くて足首が入らないので、ちょっと強めに蹴ったのが良かった」と独特の感覚でゴールを振り返った。
 
 これで同点に追いついた横浜は、その後も猛攻を仕掛ける。しかし、追加点は奪えずに、1-1で試合は終了した。
 
 福岡、横浜ともに、今季J1で初の勝点1を獲得。横浜の中村は試合後、「次勝ちます」と語った。