エナジードリンクでやる気をチャージ!と思ったのに・・・ あれれ、血圧とストレスホルモンが急上昇
米ミネソタ州メイヨークリニックのアンナ・スワチコワ博士らの研究グループは、健康な若者でも、一缶のエナジードリンクを飲むと、ストレスホルモン値や血圧の急上昇を引き起こす可能性があると発表した。高血圧や不整脈がある人の場合は高いリスクとなるという。
研究では、18歳以上で、喫煙習慣や重大な疾患にり患したことがない健康な若者25人を対象に、エナジードリンク1缶と、エナジードリンクに似せて作った成分は全く異なる試験飲料、それぞれを別の日に飲んでもらい、飲む前後30分の血圧とノルアドレナリン値を測定した。
ノルアドレナリンはストレスホルモンの一種で、生命の危険や不安を感じたとき、心拍数を増加させ、血圧を上昇する作用を持つ。
測定の結果、エナジードリンクを飲んだ後のノルアドレナリン値は、約74%上昇していたのに対し、試験飲料は約30%で、2倍以上の差があった。
また、エナジードリンクを飲んだ後の血圧値は、6.4%上昇したが、試験飲料は1%にとどまった。
試験で利用したエナジードリンクは、米国で一般的に販売されている16オンス缶(約470ミリリットル)で、カフェインを240ミリグラム含有する製品。単純計算でコーヒー6杯分のカフェインに相当するが、日本では同容量、同カフェイン量のエナジードリンクは販売されていない。
発表は米国医師会雑誌(JAMA)オンライン版に、2015年11月17日掲載された。
参考論文
A Randomized Trial of Cardiovascular Responses to Energy Drink Consumption in Healthy Adults.
DOI: 10.1001/jama.2015.13744. PMID: 26547226
(Aging Style)