もらった食材で作る「ゼロ円料理」は違法だって本当?
生活に必要なものや金銭は自分で働いて手に入れるのが原則で、たとえ「余り」や「不要品」でも、ひとからもらって生計を立てると軽犯罪法違反になる。「ゼロ円料理」を作ろうと「いらない食材」をもらってまわったり、タダでどこまで行けるか的な旅行も法律的にはNGになる可能性が高いのだ。
ものを「あげる」「もらう」は民法・549条(ぞうよ)に相当し、自分の財産を無償で提供する行為を指し、双方がOKすれば成立する。「財産」と表現されているものの、高価なものとは限らず、自分にとっては不要なものでも構わない。むしろ、自分が必要なものを無償で「あげる」ひとはいないのだろうから、あげる=不要と考えるのが妥当だろう。余談だが、口約束でも「契約」は成立するのに対し、贈与の場合は撤回しても問題はなく、「あげる」と言っておきながら「やっぱりやめた」が許される。「もの」を渡す前なら取り消し可能なので、相手を「ウソつき!」呼ばわりしても意味を持たない。
ひとからもらったものだけで生活するとどうなるのか? 相手がOKと言っているのだからドロボウにはならないが、働かずに「もらうだけ」生活をしていると犯罪になってしまうのだ。
・軽犯罪法・1条-22 … 働かずに、ひとから金銭をもらう生活をしてはいけない
と定められ、違反すると29日以下の拘留(こうりゅう)、もしくは1万円以下の科料(かりょう)が科せられる。外国では「バクシーシ」の呼び名で金銭を要求する「職業」もあるが、日本では違法行為。たとえ不要なものとはいえども、もらった食材だけの「ゼロ円料理」で生活を続けると犯罪者になってしまうのだ。
■「じぶん募金」で有罪になった例もある
募金やヒッチハイクはどうなるのか? 被災したひとへのお見舞いのように目的がはっきりし、それを一時的に集めているだけ、が本来の募金の姿で、自分の生活に使わなければ問題はない。ヒッチハイクは金品でなくサービスなので「もらう」には当てはまらないが、食べ物やオカネをもらうのはNGなので、ゼロ円で日本一周!はやめにしておこう。
似たようなものでは、公共性/公益性があれば「寄付」、見返りがあれば「投資」となり、どちらも問題ない。
・フリーウェアを作る費用を「寄付」のかたちで募集した
・新製品を作る費用を「投資」で募り、完成したら製品を提供する
これらは直接「自分の生活」を支える費用ではないので、あげる/もらうの両者が合意してればOKだ。
インターネットを通じて「わたしにオカネをください」と呼びかけたのを理由に書類送検された実例もある。その名の通り「書類」で処理されるだけで、逮捕や拘留はされなかったが、有罪であることに変わりなく、まさに軽犯罪法・1条-22に違反した結果だ。くれる/くれないは相手次第とはいえ、自分のために「なにかください」的な呼びかけはout!なので、地道にバイトするのがよさそうだ。
■まとめ
・もらった「もの」で生活を立てると、軽犯罪法違反になる
・「わたしにオカネをください」とネットで呼びかけ、書類送検された実例もある
