Circaが大手メディアのウェアラブル・ニュースを大きく左右するかもしれない
モバイルメインのニュースアプリが重要な岐路に立った
Circaは次期のベンチャーキャピタル資金の調達に失敗してから、その買収先を探しているとFortuneが報じた。約3年前に出てきたモバイルニュースアプリのパイオニアにとって、2015年は伸るか反るかの年になりそうだ。
Circaは新しく出たニュースの触りの部分をモバイルデバイスに配信するサービスで、ニュースの詳細についてはWebで確認できる。様々な意味で、情報をチラ見して興味がある事については詳細を確認するという、スマートウォッチ時代に望まれているものだろう。
大手メディアが自社の名前を冠したアプリを出していようが、このサービスほどモバイル主体のものは無い。そのアプローチはApple Watchやその類似品が伸びる時代において、これまでになく意味のあるものだ。
Circaを買収したものは誰であれ、ウェアラブルでの競争において頭一歩抜きん出ているそのテクノロジーの恩恵にあずかる事になる。大手出版社などにとっては興味が湧くことだろう。Yahooがニュースの概要をまとめるツールに出資しようと考え、数年前にSummlyに3000万ドルをつぎ込んだのを覚えているだろうか。
Circaは2012年10月の登場以来、500万ドル以上の資金を集め、Apple WatchおよびAndroid Wearにも対応したiOS/Android向けアプリを提供している。
ウェアラブルスクリーン
スマートウォッチのディスプレイは、スマートフォンのそれが単に小さくなったというだけではなく、その使われ方は大きく異なるものだと、CircaのCEO、マット・ガリガンがWearable World Congreで語った。
「スマートウォッチを使って資料を提示するという試みは土台間違えている。スマートウォッチにおいて肝心な点は情報をサッと確認できることと、素早いリアクションを取れることだ。その他の機能について頭を悩ますのはこれをクリアしてからだ。」
ユーザーはスマートフォンやタブレットのように長いことスマートウォッチのディスプレイを眺めていることは出来ない。また常に身に付けているため通知も無視しづらくなっている。つまり通知は出来るだけ適切なものに限られなければならないということだ。
ここで話はCircaとその先行き不安な将来に戻る。ウェアラブルにおいてニュースを適切に提供することができれば、買収主にとっては良い買い物になるだろう。Circaは名前を明かせない第三者と共に適切な身請先を探しており、ガリガンはメールで「幾つかの良い引き手がある」と明かしてくれた。
さらなる資金の確保に失敗すればCircaは失望することになるが、市場がより小さなスクリーンのウェアラブルに向かう中、同社のユニークなニュースの取り組みはまだポテンシャルを秘めている。
Circaがこれからどうなるかに興味があれば、5月19日-20日に開催されるWearable World Congress 2015で、マット・ガリガンおよび他のイノベーター達から話が聞けるだろう。
トップ画像提供:Nick Statt for ReadWrite
David Nield
[原文]