堀江が帰ってくることはない(下)
堀江が帰ってくることはない(上)
―― 熊谷氏の代表取締役就任に意見を述べたか?
平松 私は執行役員なので、代表取締役を選ぶ権限はない。オブザーバーとして取締役会には出席していたが、選任について意見は述べていない。
―― 証券業を手放さなければならない可能性について。場合によって、コア事業なのに出来ないことが多いが。
清水 いろいろな方法を検討している。
―― 法人として、株主からの賠償請求をどう考えているか?
平松 賠償請求される状況が起きていないので分からないが、想定しているリスクの中でかなり順位の高い事項だ。
―― 現時点で退職した人数は?
平松 100人も退職したという話があったが、退職率はこれまでと全くといっていいほど変わっていない。入社率も同じ。内定辞退は1人あった。しかし、今回の事件が原因か、他のもっと希望していたところに行かれたのかは分からない。
―― コンプライアンス強化委員会レポートのガバナンスの部分について、もう少し具体的に知りたい。
平松 野球に例えるなら、今までのライブドアは、堀江貴文がマウンドに立ち、先発で完投しながら、クリーンナップを打っていたようなもの。堀江の個性とリーダーシップによる、一極集中的な経営体制だった。今後は、チームプレーで経営をしていく。
―― 上場廃止の一方で、外資から大量買付けの話もあるが、どの程度情報をつかんでいるか?
清水 大量保有報告書で5%超の会社が1−2社出ている状況。会社としては先方の意見を聞いて、適切に対応していく。
―― 「ビジネス・ソリューション」は、弥生を含む関係会社がしていた事業。弥生が中心となるだけで、何もかわらないように思うが。
平松 弥生には54万社のアクティブな顧客がいる。一方、ライブドアにはコマース事業があり、ライブドア・デパートが約8000社の加盟店を持つ。ライブドア・デパートは現在BtoC(企業と一般消費者の取引)だが、出店社と弥生の間にはBtoB(企業間の取引)が生まれる。
―― 社名変更は?
平松 それも選択肢の1つ。調査会社に事件前後の定点観測を依頼しており、変える必要があれば、社名変更もありうる。しかし、現時点での可能性はない。
―― フジテレビとはどういう話をしているか?
平松 フジテレビさんは大株主であり、定期的にコミュニケーションを取っている。
―― ライブドア・オート株を投資事業組合に貸株をしている。また、新株予約権をグループ企業に譲渡してきたそうだが。
清水 貸株をした事実はあるが、その後は何もない。売却はされていない。新株予約権は、譲渡されただけで行使されていない。
―― 「内部の膿(うみ)を出しつくす」というが、現幹部の処分に踏み込むのか?
平松 委員会など外部調査の結果、必要であれば処分する。
―― ライブドア社員の平均在職期間は1年半−2年といわれるが?
平松 確かに、平均在職期間は短いと思うが、設立10年に満たない会社である。人材のバランスがより重要。在籍期間が1−2年と短すぎるのも問題だが、全員が20−30年勤めるというのもおかしい。
―― 株券の発行に多額の費用がかかるとされるが?
清水 概算は把握できていない。株主数、保有者などがはっきりと分かっていない。
―― フジテレビとは今後も提携を続けたいか? 上場廃止後も変わらないのか?
平松 私どもは一緒にやって行きたい。
―― 上場廃止でフジテレビは大きな損失を受けるが。
平松 答えることがございません。
―― 検察のリークを主として報じるメディアの報道姿勢をどう受け止めているか? 事実でない場合、広報はどう対応しているか?
平松 各社の取材については知る由もない。事実に誤りがあった場合は、その都度コメントを出している。
―― ライブドアの定款では、社長は取締役から選ぶと書かれているそうだが?
清水 取締役から社長を選任できるし、執行役員の中からも選任できると解釈している。
―― 拡大解釈では?
平松 拡大解釈しなければならないときは、する。“法令順守”との兼ね合いで難しいところだが、こういう事態では、誰かが社長をやらなければならない。要請され、私が引き受けた。
―― 代表取締役が出てくるべきではないか?
平松 今回、日本記者クラブから招待を受けたのは、私と清水だったので、2人で参りました。
―― 裁判で決着したら、堀江氏はライブドアに戻るのか? 戦犯として永久追放するのか?
平松 有罪・無罪に関係なく、これだけ社会に混乱を起こしたという事実がある。司法の判定がどうであれ、堀江がライブドアに帰ってくることはない。【了】
■関連記事
平松社長、新経営方針を発表
「今後逮捕者はない! と願う」
出鼻くじく?“新生”代表の逮捕劇
■関連動画
平松社長 新経営方針を発表 記者会見
平松社長 新経営方針を発表 質疑応答
―― 熊谷氏の代表取締役就任に意見を述べたか?
平松 私は執行役員なので、代表取締役を選ぶ権限はない。オブザーバーとして取締役会には出席していたが、選任について意見は述べていない。
―― 証券業を手放さなければならない可能性について。場合によって、コア事業なのに出来ないことが多いが。
清水 いろいろな方法を検討している。
―― 法人として、株主からの賠償請求をどう考えているか?
―― 現時点で退職した人数は?
平松 100人も退職したという話があったが、退職率はこれまでと全くといっていいほど変わっていない。入社率も同じ。内定辞退は1人あった。しかし、今回の事件が原因か、他のもっと希望していたところに行かれたのかは分からない。
―― コンプライアンス強化委員会レポートのガバナンスの部分について、もう少し具体的に知りたい。
平松 野球に例えるなら、今までのライブドアは、堀江貴文がマウンドに立ち、先発で完投しながら、クリーンナップを打っていたようなもの。堀江の個性とリーダーシップによる、一極集中的な経営体制だった。今後は、チームプレーで経営をしていく。
―― 上場廃止の一方で、外資から大量買付けの話もあるが、どの程度情報をつかんでいるか?
清水 大量保有報告書で5%超の会社が1−2社出ている状況。会社としては先方の意見を聞いて、適切に対応していく。
―― 「ビジネス・ソリューション」は、弥生を含む関係会社がしていた事業。弥生が中心となるだけで、何もかわらないように思うが。
平松 弥生には54万社のアクティブな顧客がいる。一方、ライブドアにはコマース事業があり、ライブドア・デパートが約8000社の加盟店を持つ。ライブドア・デパートは現在BtoC(企業と一般消費者の取引)だが、出店社と弥生の間にはBtoB(企業間の取引)が生まれる。
―― 社名変更は?
平松 それも選択肢の1つ。調査会社に事件前後の定点観測を依頼しており、変える必要があれば、社名変更もありうる。しかし、現時点での可能性はない。
―― フジテレビとはどういう話をしているか?
平松 フジテレビさんは大株主であり、定期的にコミュニケーションを取っている。
―― ライブドア・オート株を投資事業組合に貸株をしている。また、新株予約権をグループ企業に譲渡してきたそうだが。
清水 貸株をした事実はあるが、その後は何もない。売却はされていない。新株予約権は、譲渡されただけで行使されていない。
―― 「内部の膿(うみ)を出しつくす」というが、現幹部の処分に踏み込むのか?
平松 委員会など外部調査の結果、必要であれば処分する。
―― ライブドア社員の平均在職期間は1年半−2年といわれるが?
平松 確かに、平均在職期間は短いと思うが、設立10年に満たない会社である。人材のバランスがより重要。在籍期間が1−2年と短すぎるのも問題だが、全員が20−30年勤めるというのもおかしい。
―― 株券の発行に多額の費用がかかるとされるが?
清水 概算は把握できていない。株主数、保有者などがはっきりと分かっていない。
―― フジテレビとは今後も提携を続けたいか? 上場廃止後も変わらないのか?
平松 私どもは一緒にやって行きたい。
―― 上場廃止でフジテレビは大きな損失を受けるが。
平松 答えることがございません。
―― 検察のリークを主として報じるメディアの報道姿勢をどう受け止めているか? 事実でない場合、広報はどう対応しているか?
平松 各社の取材については知る由もない。事実に誤りがあった場合は、その都度コメントを出している。
―― ライブドアの定款では、社長は取締役から選ぶと書かれているそうだが?
清水 取締役から社長を選任できるし、執行役員の中からも選任できると解釈している。
―― 拡大解釈では?
平松 拡大解釈しなければならないときは、する。“法令順守”との兼ね合いで難しいところだが、こういう事態では、誰かが社長をやらなければならない。要請され、私が引き受けた。
―― 代表取締役が出てくるべきではないか?
平松 今回、日本記者クラブから招待を受けたのは、私と清水だったので、2人で参りました。
―― 裁判で決着したら、堀江氏はライブドアに戻るのか? 戦犯として永久追放するのか?
平松 有罪・無罪に関係なく、これだけ社会に混乱を起こしたという事実がある。司法の判定がどうであれ、堀江がライブドアに帰ってくることはない。【了】
■関連記事
平松社長、新経営方針を発表
「今後逮捕者はない! と願う」
出鼻くじく?“新生”代表の逮捕劇
■関連動画
平松社長 新経営方針を発表 記者会見
平松社長 新経営方針を発表 質疑応答