ファーストリテイリングが16日発表したウオームビズ・スタイル(撮影:吉川忠行)

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ファーストリテイリング<9983>は16日、「ユニクロ」旗艦店の東京・銀座店で、「クールビズ」の“秋冬版”として暖房使用を抑えるために重ね着を呼びかける「WARM BIZ(ウオームビズ)」のスタイル提案を報道陣に発表した。

 「暖房に頼りすぎず、働きやすく、暖かく、格好良いビジネススタイル」とするウオームビズのコンセプトに合わせ、発熱・保温などの機能性の高い素材や起毛素材を使用した商品、計45点を全国のユニクロ店に取りそろえた。軽くて暖かいジャケットやフリースの下にベストやハイネックセーターなどを重ね着し、コーデュロイパンツを合わせる着こなし方など、“ユニクロ流”のカジュアルスタイルを提案している。

 レイアウト・VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)部の内田文雄・チームリーダーは、コーディネートに自信のない男性のために◆同僚・部下と一緒に店に行ってアドバイスをもらう◆似合う、似合わないは自分で決めずに第3者の意見をとりいれる◆似合うと思って着る─と着こなし術を披露した。

 同社は、政府が進める地球温暖化防止のための国民運動「チームマイナス6%」に夏から参加。暖房使用を抑える理念に賛同して、ユニクロ店内の室温も、20度に設定している。ウオームビズの増収効果について、中島徹郎・執行役員は「従来からの機能性の高い商品を充実させていた。特に売上げを上げていこうとする計画はしていない」と語った。

 ウォームビズに合わせた販売促進活動は、環境省が発表した直後の9月に日本橋高島屋<8233>がいち早く対応。大手百貨店を中心に、保温性の高い商品の拡充や、特設コーナーの設置などを行い、商品単価の高い“秋冬物”商戦に備えている。【了】

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