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 最近のテレビ番組は「オトナ色」と「コドモ色」がくっきり分かれていませんか? 大人が「コドモ色」のアニメばかり見ていると「あいつアニメオタクだ〜」なんて言われるし、子供が過激な描写が多い「オトナ色」番組を見ていると「そんなの見るんじゃありません!」なんて怒られたり。

 なんか、どんどん視野が狭くなって面倒臭い時代になっているような気がする・・・。そんな世の中に喝を入れるべく? 満を持して復活することになったのが、父ちゃん母ちゃん・爺ちゃん婆ちゃん、一家みんなで楽しめる「まんが日本昔ばなし」だ!

 「ほぼ毎週のように、はがき・メールなどで再放送や新作制作の要望が寄せられていました。放送中断になって3年後から権利元にずっと放送を再開させて欲しいという要望を伝えていたのですが、なかなか諸般の条件が整わなかったんですよ。それがこの度ようやく再開できる環境になりました」と語るのは毎日放送プロデューサーの丸谷嘉彦さん。

 地方などのローカルチャンネルでは5年前まで放送されていたそうだが、東京では約11年間も放送休止。まさにみんなが待ち望んでいた復活となったわけだ。復活と言ってもすべてリニューアルして新シリーズが始まるわけではなく、以前放送されたものにデジタル処理を施した新映像で放送。なので「むかぁ〜しむかしのことじゃったぁ〜」でおなじみの、市原悦子&常田富士男の味があるナレーションは変わりません。

 気になる放送内容だが、初期の作品からチョイスされるとのこと。いったいどんなストーリーを中心にセレクトするの? 

 「『さるかに合戦』や『舌切り雀』なども放送しますが、すべてがポピュラーなお話というわけではありません。今もなお語り継がれるべき話や面白い話、不思議な話などを、愛企画センターの川内彩友美プロデューサーに選んでいただきました」(同)。

 放送期間は最低でも2クール(来年の3月まで)を予定していて、一定の視聴率を確保できれば、プラス半年〜1年は放送できるかもしれないという。

 ぼくらがリアルタイムで見ていた当時でも、お決まりの「おら、あんころ餅食いてぇ〜」というセリフを聞いて「あんころ餅って旨そうだな・・・」って思ったり、萱葺き屋根の家に憧れたり、いろりでこさえた雑炊が食べたくなったり・・・お話に秘められた教訓を含め「まんが日本昔ばなし」から受けていた影響は多大。

 今ほど文明が発展していなかった時代でもそうなのだから、バリバリの現代っ子はカルチャーショックを受けつつ、もっと影響を受けるのでは(今の昔話はぼくらの頃と結末が違うらしいですし)? 年末あたり、幼児の間で「日本昔ばなしごっこ」が流行ってるかも!?

 ちなみに、開局50周年を迎えるTBSでは、10月2日に「クイズダービー」や「8時だヨ! 全員集合」など、往年の人気番組をフューチャーした番組が放送される予定だとか。(文/verb)