東芝情報システムは24日、3月から同社の「からだみらい安全運転見守サービス」を用いたタクシードライバーの健康管理、安全運転のサポートの試行プロジェクトを川崎タクシーと共同で開始すると発表した。

 「安全運転見守サービス」は、東芝情報システムとカーメイが共同開発したサービスである。東芝情報システムが開発したドライバーの前日の睡眠状態や、走行中の身体のデータ取得と解析、カーメイトが開発したスマートフォンから走行情報の取得と解析、この双方の技術を活用しドライバーへの走行中の休憩の推奨や運行管理者への走行情報の提供、蓄積データを活用した報告書作成を行う。

 川崎タクシーは、このサービスをドライバーの点呼時の健康状態や走行中の状況の把握に活用する。さらに日々の蓄積したデータから、管轄区域内での危険地域の把握や個人別の運転傾向、営業効率化への活用、また従業員の健康向上への利用を検討していく方針だ。

 具体的に今回の試行プロジェクトでは、川崎タクシーの30代〜60代の年代の3名のドライバーを対象とし、生体センサーとスマホを使い、?乗車前日の睡眠状態(時間、質)、?乗車当日の体重、血圧などの情報、?走行中の生体情報、走行情報―を取得し、東芝情報システムのからだみらいクラウドとカーメイトのクラウドに集める。

 収集したデータを活用することにより、?運行管理者が睡眠、体重、血圧データを点呼時に活用、?走行中の眠気や疲労度を推定しドライバーや運行管理者に通知(ドライバーには自動的に休憩を推奨)、?運行管理者は走行場所、ドライバーの状態をリアルタイムに閲覧し、状況に応じたメッセージを送付、?走行時のブレーキ頻度や眠気頻度を走行場所別にまとめマップとして閲覧―をすることができる。

 試行プロジェクトは、3月末までに2週間行う予定である。試行プロジェクト、および他の試行プロジェクトの実施結果を反映し、今後のビジネス展開に活用していく。