中国メディアの惠州日報は30日、「中国はいかにして勝つべきか」という書籍を紹介する記事を掲載し、そのなかで「日本は島国で資源が不足しているためか、日本人の危機意識は極めて強い」と論じた。(写真は惠州日報の8月30日付報道の画面キャプチャ)

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 中国メディアの惠州日報は8月30日、「中国はいかにして勝つべきか」という書籍を紹介する記事を掲載し、そのなかで「日本は島国で資源が不足しているためか、日本人の危機意識は極めて強い」と論じた。

 記事は、島国の日本は資源が少なく、平坦な土地も少ないうえに人口が多いとし、「国として置かれた環境は決して良好ではない」との見方を示しつつ、だからこそ日本人は中国人のような「土地は広大で物も豊かにある」という楽観的な考え方を持っていないと主張。

 続けて、日本人は「1980年代の国力がもっとも充実していた時期でさえ強い危機意識を持っていた」とし、当時から各種資源の貯蔵を行い、海外投資を通じて資源開発会社の株式を購入するなど対策を講じていたと伝えた。

 さらに現在、工作機械やロボットの分野において高い世界シェアを持ち、世界でも有数の特許大国となった日本について「将来の産業の行方を左右できるほどの基幹技術を多数持っている」としながらも、「今なお日本は“強国としての地位”が揺るぎつつある」として、強い危機感を抱いていると指摘した。

 また、日本が中国を公然とライバル視するようになったとし、その理由について「日本はあえてライバルの存在を作り出すことで自らを鼓舞している」と主張。続けて、日本が深刻な財政赤字や高齢化に苦しんでいることを中国人は喜んでいるかもしれないが、と前置きしつつ、「日本の製造業や研究開発能力は中国を遥かに凌ぐ実力を持っており、とても衰退している国とは言えない」と論じた。(編集担当:村山健二)(写真は惠州日報の8月30日付報道の画面キャプチャ)