20日のチャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦ファーストレグで、バルセロナに2−0と勝利したミラン。シルヴィオ・ベルルスコーニ名誉会長は21日、『Italpress』で「昨夜のミランは大きく苦労することもなく、素晴らしいパフォーマンスで、バルセロナという世界最強のチームを倒した」と話している。同名誉会長はCL制覇を望んでいる。一方で、ミランの優勝と選挙における中道右派の勝利を交換するつもりはないとも話した。「両方とも手に入れたいから」だ。

ベルルスコーニ名誉会長は、リーグ戦で現在3位のミランが「もっと進める」とも発言。「ユヴェントスとナポリなら、ミランを選ぶ。開幕から数試合で批判され、我々が残留に苦しむとまで言った人たちもいる。スポーツ紙は、我々の改革や、私が個人的に望んだ若手重視のチョイスを皮肉っていたね」と続けている。

今後に向けて、ベルルスコーニ名誉会長が期待しているのは、FWマリオ・バロテッリだ。同名誉会長は「バロテッリは天才だ。(ステファン・)エル・シャーラウィや(マッティア・)デ・シリオ、そのほかの選手たちとともに、若手のカンピオーネの一人になるためのクオリティーすべてを持っている。我々はそれらの選手たちから今後10年のミランをつくっているんだ」と語った。

アドリアーノ・ガッリアーニ代表取締役も、「本当に素晴らしい日だったね!」とコメント。『Radio Sportiva』で、「今夜はなかなか眠れなかったよ。今でも、リーグ戦に向けて、アドレナリンを感じている。私はサッカー狂なんだ。気分がいいね。監督がうまく準備した」と続けた。

見事な戦術を見せたマッシミリアーノ・アッレグリ監督には、「ずっと彼のことを守ってきた人物がいるとしたら、それは私だ。それはみんなが知っているだろう」とコメント。試合の分析については、「バルセロナはいつものようにポゼッションが素晴らしかった。見事な選手たちだ。昨夜の我々はうまく、とてもうまく、彼らにポゼッションをさせたね。アッレグリの目的は、彼らを抑えることだった。彼と選手たちの功績だ」と話している。

ベルルスコーニ名誉会長が試合をスタジアムで観戦できなかったことについて、ガッリアーニ代表取締役は「彼は試合にとても満足していた。残念ながら試合には来られなかったが、テレビで見ていたよ。満足していた。ちょうど昨日、会長が就任して27年だったんだ。素晴らしい勝利をプレゼントできたね」と述べた。

だが、まだ終わったわけではない。3月12日にはカンプ・ノウでのセカンドレグが待っている。ガッリアーニ代表取締役は次のように続けている。

「前半が終わっただけだ。とても難しい試合になるだろう。だが、(リオネル・)メッシ包囲網は効いた。(ケヴィン=プリンス・)ボアテングのゴールは我々の自信になったよ。前半は少し確実じゃないところもあったが、ゴールで士気が高まった。1989年のレアル・マドリー戦での5−0を筆頭に、我々はCLでこういう素晴らしい思い出をつくってきた。相手がどれだけ有利か言われてきたことを考えれば、昨日の試合は最も重要な勝利だったよ」

日曜にはミラノダービーも行われる。

「どの試合も異なるものだ。次はインテル、そしてラツィオだね。3位争いにおける決定的な時期を迎えているんだ。多くのチームが争っている。我々はしっかりと集中しなければいけない。ダービーに、そしてその次のラツィオ戦に集中しよう。たくさんの試合が続くが、素晴らしいことだ」