20日のチャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦ファーストレグ、ミラン対バルセロナの一戦は、いずれにしてもスペクタクルなものとなるだろう。ミランのマッシミリアーノ・アッレグリ監督は、前日会見で「素晴らしい夜になるだろう。世界で最もタイトルを獲得したチームと、世界で最も強いチームの対戦だからね。それに、舞台はサン・シーロだ。理想的なシナリオだよ」と話している。

アッレグリ監督は気合満点だが、冷静も失っておらず、「もちろん、会長とは話した。試合前はいつもそうだ。試合の魅力と難しさについて話した。彼は彼の考えを示したよ。それはときに天才的だ。私はそれを聞いた。明日はベストメンバーをピッチに送るようにしたい」と続けている。

すでに試合のことを想像しているアッレグリ監督は、「(リオネル・)メッシ? 我々はうまくやりたいと思っている。特に明日は、土台をつくり、最前の形でセカンドレグに臨めるようにするためにね。勝負は180分間だ」とコメントした。

ミランはFWステファン・エル・シャーラウィが間に合うようだ。一方、MFマテュー・フラミニとMFアントニオ・ノチェリーノはフィジカルの問題で招集外となった。アッレグリ監督は「先発メンバーは決めているところだ。(ジャンパオロ・)パッツィーニ? 先発か途中出場かを検討しなければいけない。ほかの選手同様に、彼にも出場するチャンスがある」とコメント。次のように話した。

「(フィリップ・)メクセスと(クリスティアン・)サパタがセンター、(イニャツィオ・)アバーテと(ケヴィン・)コンスタンが両サイド。中盤は(リッカルド・)モントリーヴォだろう。残りの中盤2人は、3人のうちからまだ選ばなければいけない。前線はエル・シャーラウィが出場できるだろう。それからあとの2人を決める。いずれにしても、トリデンテだよ。だが、すべてはバルセロナの配置次第だ」

「彼らのポゼッションは1試合平均65%だ。それを抑え、不毛なものにしようとしなければいけない。彼らの攻撃はとても優れているからだ。守備では何かを許してくれるだろう。ラウンドを突破できるという自信で臨まなければいけない。メッシは違いをつくるが、彼だけじゃない。(アンドレス・)イニエスタは世界最高のアシストマンの一人だ。彼らをうまくマークし、抑えなければいけない」

ラツィオが敗れたため、得失点差で上回ることから、ミランはリーグ戦で3位に浮上した。次節はダービーだ。アッレグリ監督は「明後日になればバルセロナのことを忘れ、インテルのことを考える。チームは挽回して、良い順位につけているね。だが今、3位のことで興奮しても意味はない」と話している。一方、去就について問われると、「また? もう十分だろう」と答え、次のように続けた。

「私はミランと契約している。明日出ていくことはできない。どのクラブでも、監督の運命を決めるのはクラブだ。8試合で勝ち点7だった11月に信頼してくれたのは、評価してくれていることの大きな証だった。どの監督も結果次第なのは分かっている。幸いにも、私はいくつかの試合に勝ったし、選手たちが満足させてくれているから、とても喜んでいるよ」

再びバルセロナ戦について、アッレグリ監督は心理面でも働きかけている。

「相手が世界最強のチームということとは別にして、ミランをいけにえみたいにするのは受け入れられない。試合は0−0で始まるんだ。ラウンドを突破するための前提条件をつくる必要がある。そうじゃなければ、ピッチに立つ意味がないだろう」